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Channel: ホタルの独り言
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白馬のゼフィルス

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 ハヤシミドリシジミ(Favonius ultramarinus ultramarinus)は、シジミチョウ科オオミドリシジミ属(Favonius属)のゼフィルスで、昨年の東京都内にて、そのウルトラ・マリンブルーの翅表を撮影し、すでに「ハヤシミドリシジミ」として掲載いる。
 オオミドリシジミ(Favonius orientalis)も、同じくシジミチョウ科オオミドリシジミ属(Favonius属)のゼフィルスで、こちらも昨年の東京都内にて撮影済みで、証拠程度ではあるが、「オオミドリシジミ」として掲載しているので、参照いただきたい。

 さて、2週連続で長野県白馬村にゼフィルス探索のため訪れた。写真2と3は、12日の霧ヶ峰~池の平湿原(東御市)~鬼無里経由で白馬入りした時のもの。写真1および4と5は、 19日の新穂高~乗鞍を経て、20日に12日とまったく同じ場所で撮影したものだ。白馬村の同じ場所を2週連続訪れた理由は、次の記事で明らかにするとして、今回、特筆すべきは、写真4および5のゼフィルスについてである。
 19日18時。ポイントで観察していると、ハヤシミドリシジミに交じってカシワの木の周りを高速で飛ぶ小さなゼフィルスが目に入った。ハヤシミドリシジミのオス同士が近づくと、すぐに卍飛翔が始まるが、この小さなゼフィルスは、ハヤシミドリシジミに近づいても、卍飛翔にはならない。
 翌早朝、撮影するためポイントに向かう。夜中に雨が降ったため、カシワの木の下草に降りていると思い探索すると、案の定、数頭のゼフィルスが葉に止まっていた。ウラミスジシジミと思われるチョウもいたが、飛ばれてしまい断念。昨日の小さなゼフィルスを探すと、ススキの葉に止まっていた。ハヤシミドリシジミより一回り小さい。
 かなり翅が擦れていて、種類を特定するのが困難な状況のため、「蝶鳥ウォッチング」のyoda氏に同定を依頼したところ、 "「オオミドリシジミ」と思われるが、「オオミドリシジミ」の特徴が明確ではなく、まるで同属の「ウラジロミドリシジミ」との交雑種であるかのような不思議な個体である。" との事。翅が擦れていなければ、もっと特徴がはっきりしたのであるが、一応、オオミドリシジミ(?)という表記にしておきたい。念のため、現在yoda氏を通じて専門家に同定を依頼中である。

IMG_3471.jpg

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 3200 +1EV(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2014.7.20 5:25)

IMG_3469.jpg

オオミドリシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 -1EV(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2014.7.12 16:42)

IMG_3470.jpg

オオミドリシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 3200 -1 2/3EV(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2014.7.12 16:42)

IMG_3472.jpg

オオミドリシジミ(?)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2014.7.20 4:57)

IMG_3473.jpg

オオミドリシジミ(?)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 640(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2014.7.20 5:23)


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