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Channel: ホタルの独り言
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エゾミドリシジミ(吸蜜)

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 エゾミドリシジミのオスが、蕎麦の白い花で吸蜜。

 ゴマシジミを追いかけていると、同じような大きさで違う種類のシジミチョウが飛んでいるのを見つけた。蕎麦の花に止まったのでカメラを向けると、何とエゾミドリシジミのオスであった。昨年は嬬恋村にて8月17日にエゾミドリシジミのメスを撮影しており、メスは9月頃まで観察できると言われているが、時期的に、一瞬、目を疑った。開翅することはなかったが、垣間見える青緑に輝く翅表の鱗粉が印象的であった。
 エゾミドリシジミは、一山越えた乗鞍高原では、7月中旬~下旬が最盛期なのだが、撮影した個体は、ほとんど翅が擦れていないことから、長寿のものとは考えにくい。つまり羽化してからあまり時間が経っていない個体と言える。メスが産卵のために生き残っていることは聞くが、羽化して間もないオスが見られるということは、生態学的にも貴重だと思う。
 また、エゾミドリシジミをはじめ翅表が青や緑に輝くゼフィルスは、クリなどの白い花での吸蜜は知られてはいても画像的記録は多くはない。この時期では、当然、クリの花は咲いていないが、ソバの白い花で吸蜜するエゾミドリシジミのオスを観察し撮影出来たことは、学術的にも貴重なものであると思う。

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エゾミドリシジミ(蕎麦の花で吸蜜するオス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500 8:29(撮影地:長野県松本市 2014.8.23)

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エゾミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500 8:30(撮影地:長野県松本市 2014.8.23)

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エゾミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800 8:31(撮影地:長野県松本市 2014.8.23)


夏を振り返って

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 遠征続きの7、8月が終わり、昆虫の観察と写真撮影も一段落となった。全体的な反省は年末にするとして、ここで一度、この夏を振り返っておきたい。
 デジタルカメラが一般的となった昨今、昆虫写真の撮影を趣味としている方は多い。自然風景写真では、フィルムがまだ健在であるが、昆虫写真では、すべてデジタルと言っても過言ではない。デジタルの手軽さとインターネットの情報が、余暇をもて遊ぶかつての昆虫少年の心に火を付けたのだろう。昭和50年(1975年)から、当時発売されたばかりのフィルムカメラ、オリンパスOM-2で、ホタルを主として昆虫を撮ってきた私も、5年前からデジタルに移行し、これまで以上に昆虫と親しんでいる。
 私の場合は、自宅から半径600kmくらいを圏内として、チョウ、トンボ、甲虫類の中から美しい種、珍しい種を基準に選定し、被写体を決めたら、それぞれの生態と生息環境を学び、場所を決めて発生時期に合わせて観察と撮影の遠征計画を立てている。その年によって、初見初撮影の種もあれば、撮り直しの場合もある。週末しか動けないから、予備として2週は同じ被写体の予定を組むが、発生時期が重なることが多く、また生息地もバラバラであるから優先順位を付けるのに悩むことが多い。計画通りに遠征をしても、現地で初めて探索する場合が多いから、ロケハンに時間がかかり、目的とする被写体に出会えないこともある。更には、確実な生息場所と発生時期であっても、悪天候によって空振りに終わることもある。
 今年の夏は、天候が安定せずに悩まされ、証拠程度にしか撮れなかった種もあるが、オオイチモンジ、ヒヌマイトトンボという2種を除いては、計画を達成することができた。

 現地においては、目的の昆虫に全神経を集中させるので、撮影済みの昆虫は撮らないことがほとんどであるが、計画に入れていない未撮影の種に偶然出会うこともある。
 ミドリヒョウモン(Argynnis paphia)は、ヒョウモンチョウ族の中では本州中部において最も普通に見られる種類であるが、これまで出会っていてもカメラを向けることはなかった。ヒョウモンチョウの仲間は、どれも同じに見えてしまい敬遠していたことが理由だ。こうした「なおざり」な昆虫は多い。チョウでは、ヒカゲチョウやジャノメチョウ、セセリチョウの仲間などがそうであり、トンボではサナエトンボの仲間がそうである。今のところ、優先順位は低いが、徐々に計画に組み込んでいこうと思う。
 キバネセセリ(Bibasis aqulina)は、分類学的にはアオバセセリと近く、太い胴体と大きな複眼を持つセセリチョウ科に属するチョウである。北海道から九州まで分布しているが、本州中部以西では、標高の高い山地の雑木林周辺や渓流沿いに生息している。環境省RDBには記載されていないが、西日本を中心に各県のRDBにおいて絶滅危惧種としており、東京都RDBでは、絶滅危惧II類(VU)に選定している。
 キバネセセリは、本年の撮影予定にはなかったが、7月に鬼無里の峠でスジボソヤマキチョウを撮影している時に、偶然出会ったもの。1枚だけだが撮影した。
 ミドリヒョウモン、キバネセセリは、それぞれ初見初撮影の種で、当ブログのリスト「鱗翅目」で122種類目と123種類目となる。

 昨年は、9、10、11月と兵庫県まで遠征したが、この9月は、ホタル関係の会合や保全指導があるため、今のところ写真撮影の計画は立てていない。ただし、急に思い立って出かけることもあろう。秋には、シルビアシジミ、ルーミスシジミの撮り直しやミルンヤンマとカトリヤンマの産卵等の撮影を計画している。10月末には、未撮影のチョウを求めて和歌山遠征を計画しており、その後は、紅葉、そして霧氷・・・自然風景に移行していく予定だ。

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ミドリヒョウモン
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 500(撮影地:長野県松本市 2014.8.23)

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キバネセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:長野県長野市鬼無里 2014.7.12)

タカネトンボ(産卵)

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 タカネトンボ(Somatochlora uchidai)は、エゾトンボ科の中で最も普通に見られる種で、過去に2回、「タカネトンボ」と「タカネトンボ(飛翔)」で紹介しているが、今回は、産卵の撮影に挑戦した。

 今月は、ホタル関係で忙しく、昆虫と自然風景の撮影は一切予定をしていなかったが、三連休の後半14日、15日と時間がとれたので、久しぶりに東京都あきる野市にある里山を訪れた。撮影済みの昆虫でも、生態写真となれば未撮影のシーンは多い。今回は、「タカネトンボの産卵」をメインの目的として生息する池へと向かった。
 タカネトンボは、薄暗い環境を好み、丘陵地から低山地にかけての、周囲を樹林に囲まれた閉鎖的で小規模な池沼などに生息しており、訪れた里山では、2か所の池で見ることができる。到着すると、オスのタカネトンボがメスを探すためのパトロール中であった。うす暗い池の周囲を岸に沿って少し進んでは1秒ほどのホバリングを繰り返している。5分ほど経つと、上空高く舞い上がり、樹林の中へと消えていく。
 オスがいなくなってしばらくするとメスがやってくる。オスがパトロールする隙をねらって産卵に入るのである。観察していると、産卵の仕方が面白い。タカネトンボのメスは、一度、池に腹部を付けて腹端に水を含ませ、その後、泥の岸辺や苔むした石等に卵と水滴を一緒に飛ばして貼り付けるのである。そのためだろうか、メスの産卵時の腹端は大きく上下に開いている。
 しばらくするとオスが飛来し、メスを見つけるとあっという間にタンデムになり、一気に高い木の梢へと連れ去ってしまった。

 肉眼での観察は容易だが、これを写真に収めるのはかなり難しい。薄暗い中で細かに動くタカネトンボにピントを合わせることができない。ストロボを使わなければブレてしまうのでストロボを使うが、連写ができず、シャッターチャンスを逃すことも多い。「タカネトンボの産卵」は、撮影難易度の高いシーンである。攻略法を考え、機会があれば再挑戦したい。

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タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.14)

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タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

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タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

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タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

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タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/160秒 ISO 3200 +1 1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

タカネトンボ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4

ルリボシヤンマ(ホバリング)

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 ルリボシヤンマ(Aeshna juncea juncea)の飛翔の様子は、過去に何度も撮影し、「ルリボシヤンマの飛翔」と「ルリボシヤンマ(飛翔)」等で掲載しているが、前記事で紹介した「タカネトンボの産卵撮影」による不完全燃焼気味の気持ちを晴らすため、同じ里山内のルリボシヤンマが飛来する池に移動し、カメラを向けた。
 池の上では1頭のオスのルリボシヤンマがホバリングを交えながら飛んでいる。ホバリングは5秒ほどと長いため撮影難易度は高くない。待ち構えていて、目の前でホバリングした時に、すばやくピントを合わせてシャッターを切ればよい。ホバリング撮影の経験を重ねた結果だろうか、自己満足度が高い写真が撮れたので掲載。

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ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

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ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 800(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.21)

 昨年11月の記事「トンボのホバリング」において、自己の判断でホバリングの名手に順位を付け、その時はタカネトンボが1位、ルリボシヤンマは4位であったが、撮影難易度はタカネトンボの方が高い。

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タカネトンボ(ホバリング)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/640秒 ISO 200 -1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

ルリボシヤンマ(産卵)

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 ルリボシヤンマは、東京都内においては4カ所の池で生息を確認しているが、産卵の様子は未撮影であった。オスがホバリングを交えて縄張り飛翔しているならば、メスが産卵にやってくるに違いない。そう思い、しばし待機することにした。
 ルリボシヤンマのオスは、谷戸にある幾つかの池を巡回しているようで、しばらく縄張り飛翔すると他の池に移動する。その時を狙うかのようにメスが単独で現れ産卵に入った。生息場所の環境にもよるのだろうが、この地では、湿地状になった部分の植物の茎および泥土に産卵を行っていた。観察と撮影を続けているとオスが現れ、産卵中のメスを見つけた途端に連結し、高い梢へと連れ去ってしまった。

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ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/80秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

マユタテアカネ(産卵)

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 9月は、ホタルの生息する自然環境の保全と再生の指導に各地へ出かけているため、昆虫の観察と撮影は、空いた時間に都内の里山において、トンボ等の生態学的に未撮影のシーンを撮るということにしているが、マユタテアカネのペアと産卵のシーンもその1つであった。

 マユタテアカネ(Sympetrum eroticum eroticum)は、おもに平地や丘陵地の樹木に囲まれた挺水植物が繁茂する池沼や湿地などに生息する最も普通に見られるアカトンボの1種。アカネ属の中ではやや小型で、マイコアカネやヒメアカネに似ているが、顔面の眉斑で区別がつく。形態的差異は、過去の記事「日本のアカネ属」を参照いただきたい。
 マユタテアカネは、未熟期では雌雄とも体色は黄褐色をしており、成熟するとオスは腹部が赤化し胸部はこげ茶色になる。メスは成熟しても赤化せず体色が全体に濃くなる程度であるが、まれに腹部背面の赤化する個体が現れる。また、メスにはノシメトンボのように、翅の先端に褐色の斑紋がある個体とない個体がいる。
 成熟したオスは水辺に静止して縄張りを持ち、周囲を巡回しながら飛翔。オスはメスを見つけると捕まえて連結し、周囲の植物や地面に止まり、交尾を行う。産卵は雌雄連結したまま、ごく浅い水、あるいは泥の中に、打ち込むようにして産卵していく(連結打水産卵または連結打泥産卵)が、メスが単独で行うこともある。

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マユタテアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.21)

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マユタテアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 3200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.21)

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マユタテアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 2000(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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マユタテアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 3200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.21)

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マユタテアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 3200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.21)

ナガサキアゲハ(オス)

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 ナガサキアゲハ(Papilio memnon)は、かつて近畿以南から南西諸島が分布域であったが、温暖化の影響により、近年では福島県でも定着しており、東京都内においても普通に見られるチョウとなっている。アゲハチョウ属の中では翅が大きくて幅広く、モンキアゲハに並ぶ最大級の種類で後翅に尾状突起が無いことが特徴である。
 彼岸花(Lycoris radiata)は、ヒガンバナ科の多年草。学名のリコリスは、ギリシャ神話の海の女神「Lycoris」からとられている。別名の曼珠沙華(サンスクリット語 manjusaka の音写)は、法華経などの仏典に由来していると言われている。水田の畦や墓地等に人為的に植えられ、秋の里山を象徴する花である。

 トンボの撮影のために里山を散策していると、1頭の黒いチョウが飛んでおり、後を追いかけると畑の脇に咲いている彼岸花で吸蜜を始めた。近づいてみると、ナガサキアゲハのオスであった。翅表に陽が当たると青い鱗粉が輝いて青藍(インディゴ)のような色合いに見える。
 ナガサキアゲハと彼岸花の組み合わせは、過去の記事「ヒガンバナとチョウ」にも掲載しているが、今回は生態写真というよりも、赤と黒という色彩美にポイントを絞って「花と蝶」の絵を描いてみたかったが、そう簡単にはいかない。とりあえず、生態写真においては没にするピンボケ写真もカットせずに掲載した。

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 500(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/800秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

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ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)

シルビアシジミ(メスの開翅)

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 シルビアシジミ(Zizina emelina)の夏型を求めて3週連続で千葉県鴨川市の生息地を訪れた。
 シルビアシジミには、羽化する時期によって季節型があり、4月頃に1回だけ羽化する「春型」(低温期型)と8月から10月頃にかけて数回羽化する「夏型」(高温期型)がおり、「春型」は大きく青い鱗粉が濃く、「夏型」、特に秋口に羽化する個体は、とても小さい等の形態的特徴がある。これまで同生息地で春型と夏型の撮影をしてはいるものの、いずれも翅が擦れた個体ばかりであったため、今回は、翅の擦れていない夏型個体の翅表の撮影が目的であった。

 9月27日では、2頭のシルビアシジミを見つけたが、曇り時々晴れで風が強く、翅を開くことがなかった。翌週の10月4日は、曇天で肌寒く1頭も見つけることができなかった。今年、不思議に思ったことは、普通種であるヤマトシジミも少なかったことである。その年の気候によって変動するので、時期がずれているのかも知れない。
 3度目の11日。6日に通過した台風18号の影響が心配されたが、何とか1頭のシルビアシジミを見つけ、翅を開くまで、しぶとく追いかけ待機すると、薄曇りの合間からやっと顔をだした陽を浴びて、ようやく開翅。この個体は、メスであった。メスは、オスよりも青い鱗粉が少なく、残念ながら翅も擦れた個体であった。
 シルビアシジミの翅表の色は、どこにでも生息している普通種であるヤマトシジミに比べて地味だが、シルビアシジミは、環境省RDBでは絶滅危惧ⅠB類(EN)、千葉県RDBにおいては絶滅危惧Ⅰ類に記載され、千葉県では更に重要保護生物に指定されている絶滅危惧種でもある。生息環境の悪化が主な原因だが、最新の研究によると、シルビアシジミは地域ごとに異なる遺伝子のタイプをもっており、個体群ごとの遺伝的多様性の低下が懸念されている。また、昆虫類特有の細菌による感染症もあり、今後の生存への悪影響が心配されている。

 11日は、シルビアシジミの撮影後に。大多喜町のルーミスシジミの生息地に立ち寄るが、長靴に山ビルがたかってきたので、すぐに退散。次に袖ヶ浦市においてカトリヤンマの生息調査を行ったが、夕暮れまで待機するも現れず撤退。
 この時期に、まだ撮っておきたい種類やシーンがあるが、なかなか思うようにはいかない。特に2週連続の台風は予定を大きく狂わせる。11月は、今年最後の未撮影の昆虫を求めての和歌山遠征と自然風景写真の予定が満載だが、10月もまだ半ば。天候次第だが、今月下旬にもう一度、鴨川市のシルビアシジミ生息地を訪れておこうと思う。

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シルビアシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 400 +1/3(撮影地:千葉県鴨川市 2014.9.27 7:14)

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シルビアシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 250 +1/3(撮影地:千葉県鴨川市 2014.9.27 7:28)

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シルビアシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 500 +1/3(撮影地:千葉県鴨川市 2014.9.27 7:55)

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シルビアシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.0 1/1000秒 ISO 200 +2/3(撮影地:千葉県鴨川市 2014.10.11 8:42)

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シルビアシジミ(メスの開翅)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 200 +1(撮影地:千葉県鴨川市 2014.10.11 8:46)


ヤマトシジミ(季節型)

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 ヤマトシジミ(Pseudozizeeria maha)は、カタバミを食草とするもっとも普通に見られるシジミチョウ科のチョウであるが、発生時期によって色彩や形状に変化が生じる「季節型」というものがある。
 季節型は、多くの昆虫において見受けられるが、大きく変化が見られるのは、模様の変化が多いチョウ類であり、サカハチチョウ、ベニシジミ、ナミアゲハ等がよく知られており、前述のシルビアシジミにも存在するが、ここでは「ヤマトシジミの季節型」について過去に撮影した写真を交えて記載したい。
 ヤマトシジミは、羽化する時期によって春型と秋型の低温期型、夏型の高温期型に分けられる。季節型によって翅表の色や斑の形が異なっており、若干の個体差も認められるが、基本的には以下のような特徴(メスにも差があるが、ここではオスの特徴)がある。

  • 春型(低温期型)のオスは、少し光沢のある空色の部分が広く、縁の黒い部分は細くなる。
  • 夏型(高温期型)のオスは、光沢のある青色になり、縁の黒い部分は広くなる。
  • 秋型(低温期型)のオスは、少し光沢のある空色の部分が広く、翅の黒い部分は細くなる。

 ヤマトシジミの卵から孵化した幼虫は、およそ一ヶ月ほどで終齢幼虫まで成長するが、春型や夏型の成虫から生まれて春~初秋の時期に育つ幼虫は、そのまま蛹になり羽化して夏型或いは秋型の成虫になる。しかしながら、秋型の成虫から生まれた幼虫の多くは、終齢幼虫で越冬し、翌春に蛹になり春型の成虫になる。つまり、幼虫時代の日長時間や気温が季節型を決定しており、春型(秋型)と夏型の違いが顕著である。
 尚、春型、夏型、秋型の差は連続的なものなので、年5~6回の発生のうちには、その中間型も出現する。最下段の写真は4月下旬に撮影したものだが、春型の成虫から生まれた幼虫が一ヶ月で成長して羽化し、他の春型の成虫と混在する夏型に近い中間型と言える。

参照:ヤマトシジミ(春型)

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ヤマトシジミ 開翅(春型オス)/ 千葉県鴨川市 4月下旬

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ヤマトシジミ (秋型オス)/ 千葉県鴨川市 10月上旬

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ヤマトシジミ(夏型オス)/ 東京都八王子市 9月下旬

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ヤマトシジミ(中間型オス)/ 千葉県鴨川市 4月下旬

ノシメトンボ(連結打空産卵)

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 ノシメトンボ(Sympetrum infuscatum)は、トンボ科アカネ属で、丘陵地や低山地の水生植物の多い池や水田などで最も普通に見られる種類である。オスは、秋になると赤く色づくが、メスは赤くならず、黒と黄の縞が着物の「のしめ」模様を思わせることから和名がついている。

 10月4日、11日とカトリヤンマの生息調査に千葉県袖ヶ浦市の谷戸を訪れたが、稲刈りの終わった水田には、マユタテアカネとノシメトンボの大軍が、あちらこちらで産卵を行っていた。
 マユタテアカネの産卵は、9月に東京都内において観察しているが、今回も比較対象として撮影し掲載した。マユタテアカネの産卵は、雌雄が連結したまま、ごく浅い水や泥の中に、打ち込むようにして産卵していく連結打水産卵または連結打泥産卵であるが、一方、ノシメトンボは、日当たりが良く、底が露出し水が全くなくなっている場所で連結打空産卵をする。水や泥の中に、腹部を打ち込むのではなく、雌雄が連結したまま、波打つように飛びながら空中で卵を放出するのである。その決定的瞬間を写真に収めることはできなかったが、写真2と3のメスの腹部先端に卵が付いているのが分かる。
 ちなみに連結打空産卵をするアカネ属は、他にナツアカネ、リスアカネ、ナニワトンボがいる。

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ノシメトンボ (連結打空産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/800秒 ISO 200 +1(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.11)

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ノシメトンボ (連結打空産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 320 +1(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.11)

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ノシメトンボ (連結打空産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 320 +1(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.11)

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ノシメトンボ (連結打空産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 320 +1(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.11)

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マユタテアカネ (連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 500 +1/3(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.4)

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マユタテアカネ (連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:千葉県袖ヶ浦市 2014.10.4)

ナツアカネ(連結打空産卵)

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 ナツアカネ(Sympetrum darwinianum)は、トンボ科アカネ属で、平地や丘陵地の池、水田などで普通に見られる。6月下旬頃から羽化しはじめ、未熟期には雌雄とも体色は黄褐色だが、秋に成熟したオスは全身が赤化し、メスも腹部背面が赤化する個体が多く、将に「赤とんぼ」である。
 秋も深まりつつある10月中旬。谷戸の稲刈りが終わっていない田んぼや草の茂った湿地では、赤く色づいたナツアカネが盛んに産卵を行っていた。ナツアカネの産卵は、前記事の「ノシメトンボ」同様に空中から卵を振り落とす打空産卵で、晴天の正午前に、水のない池畔の草原や水田の稲穂の上などで雌雄が連結して行うことが多い。今回は、その決定的瞬間を写真に撮ることができた。2枚目の写真において、メスの腹部の下方に見える白く小さい物が打空された「卵」である。

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ナツアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.10.18)

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ナツアカネ (連結打空産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 640 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.10.18)

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ナツアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.10.18)

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ナツアカネ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.10.18)

コバネイナゴ

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 コバネイナゴ(Oxya yezoensis)は、水田やその周辺の草原などに極普通に見られるバッタである。コバネイナゴは、6月中旬頃に孵化し、若齢幼虫は主に畦畔雑草地で生活し、成育が進むにつれて水田に侵入し稲の葉を食べる害虫である。1960~80年代にかけて農薬散布により激減したものの、現在は農薬の規制により個体数が回復しており、稲の収量や品質の低下に対する危機感が強まっている。
 昨今の研究によれば、稲1株当たりの被害許容密度は0.5~0.8頭であり、捕虫網による20回掬い取りの虫数で出穂期の1ヵ月前頃では100頭、穂ばらみ期から出穂期では 100頭から170頭であれば防除を行う必要があるという。(1)
 イナゴ=害虫という定義付けは可哀そうな気もするが、生産者にとっては邪魔な存在だ。ただ、イナゴも食べない稲では、食の安全も心配になる。生産者の方々の苦労と地道な努力に感謝したい。

参考文献(1)
水稲のコバネイナゴによる被害の解析
出穂期から成熟期の加害が収量に及ぼす影響、北日本病害虫研究会報第43号、1992

 さて、写真のコバネイナゴのペア(背中に乗っている小さい方がオス)は、2011年に撮影したもの。昨今、撮影した被写体が少なく記事の更新頻度も低下しているため、過去のものからセレクトして掲載した。
 18,19日は、穏やかな秋晴れの休日。奥日光等では紅葉が見頃のようだが、18日に近くの里山を訪れただけで、19日は自宅で休養。私自身は元気なのだが、相棒である愛車の具合が良くないのである。17年7ヶ月、159,500km、そろそろ休ませてくれと言っているようだ。来月中には、新しい相棒が来る予定なので、それまでは、労わってやりたいと思うが、場合によっては、和歌山遠征と晩秋~初冬の風景撮影の遠征が中止の可能性もある。微妙な状況だ・・・
 新しい相棒は待ち遠しいが、今の相棒との思い出は、とても多い。乗換時に、感謝の気持ちを込めて今の相棒との思い出をまとめたいと思う。

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コバネイナゴ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/200秒 ISO 200(撮影地:静岡県磐田市 2011.10.29)

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コバネイナゴ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F4.0 1/250秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:千静岡県磐田市 2011.10.29)

第21回 日本ホタルの会シンポジウム

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第21回 日本ホタルの会シンポジウム 開催のご案内

~ホタルを通じて身近な自然環境を考える~

 長野県の上高地(中部山岳国立公園の一部で、国の文化財に指定)にゲンジボタルが人為的に持ち込まれて定着しており、遺伝子分析の結果、西日本に由来することが分かりました。環境省は、本来そこに存在しないはずのホタルが持ち込まれたとして、駆除する方向を示しました。この方針をめぐり、専門家と一般市民の間で論争が繰り広げられています。
 そこで、この問題について調査されておられる信州大学理学部の藤山先生にご講演頂き、ホタルの移入をめぐる保全活動やホタル水路の復元、ビオトープ作りについて、それぞれの立場から討論いたします。

共催:日本ホタルの会・工学院大学八王子キャンパスにほたるを飛ばす会

日時:2014年11月9日(日)13:30~16:30

場所:工学院大学 新宿校舎 高層棟28階 第1会議室(69名収容)東京都新宿区西新宿1-24-2

テーマ:「ホタルの国内移入種と保全活動の問題について

プログラム

13:00 開場

13:30~13:40 開会の挨拶
 日本ホタルの会会長 本多和彦
 工学院大学工学部環境エネルギー化学科准教授 釜谷美則

13:40~13:50 シンポジウムの趣旨説明
 日本ホタルの会副会長 鈴木浩文

13:50~14:50 基調講演
 『ホタルも棲める良い自然活動―上高地に移入されたゲンジボタルの事例と関連付けて』
 信州大学理学部特任教授 藤山静雄 氏

14:50~15:05 休憩

15:05~16:30 パネルディスカッション
 パネリスト:信州大学理学部特任教授 藤山静雄 氏 他5名
 司会:日本ホタルの会理事 渋江桂子

16:30 閉会の挨拶
 日本ホタルの会理事 古河義仁

どなたでも、自由にご参加いただけます。

第21回 日本ホタルの会シンポジウム

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第21回 日本ホタルの会シンポジウム 開催のご案内

~ホタルを通じて身近な自然環境を考える~

 長野県の上高地(中部山岳国立公園の一部で、国の文化財に指定)にゲンジボタルが人為的に持ち込まれて定着しており、遺伝子分析の結果、西日本に由来することが分かりました。環境省は、本来そこに存在しないはずのホタルが持ち込まれたとして、駆除する方向を示しました。この方針をめぐり、専門家と一般市民の間で論争が繰り広げられています。
 そこで、この問題について調査されておられる信州大学理学部の藤山先生にご講演頂き、ホタルの移入をめぐる保全活動やホタル水路の復元、ビオトープ作りについて、それぞれの立場から討論いたします。

共催:日本ホタルの会・工学院大学八王子キャンパスにほたるを飛ばす会

日時:2014年11月9日(日)13:30~16:30

場所:工学院大学 新宿校舎 高層棟28階 第1会議室(69名収容)東京都新宿区西新宿1-24-2

テーマ:「ホタルの国内移入種と保全活動の問題について

プログラム

13:00 開場

13:30~13:40 開会の挨拶
 日本ホタルの会会長 本多和彦
 工学院大学工学部環境エネルギー化学科准教授 釜谷美則

13:40~13:50 シンポジウムの趣旨説明
 日本ホタルの会副会長 鈴木浩文

13:50~14:50 基調講演
 『ホタルも棲める良い自然活動―上高地に移入されたゲンジボタルの事例と関連付けて』
 信州大学理学部特任教授 藤山静雄 氏

14:50~15:05 休憩

15:05~16:30 パネルディスカッション
 パネリスト:信州大学理学部特任教授 藤山静雄 氏 他5名
 司会:日本ホタルの会理事 渋江桂子

16:30 閉会の挨拶
 日本ホタルの会理事 古河義仁

どなたでも、自由にご参加いただけます。

ゴマシジミとワレモコウ

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 ゴマシジミとワレモコウ。狙いは、ゴマシジミの開翅だったのだが・・・

 16日(土)。本州付近に停滞する前線の影響で長野県下は一日雨という予報のため、松本市のゴマシジミを諦め、かろうじて天気の良さそうな山梨県の富士山麓にある草原にゴマシジミ探索に向かった。
 午前5時半。昨年、ヤマキチョウを撮影したポイントに到着すると、雨。ここでは、ゴマシジミの生息は未確認なので、まずは傘を差しながら食草のワレモコウを探すが、ない。見つからない。
 それならばと、富士山北麓の有名な生息地に移動。過去に4回ほど訪れて、ミヤマシジミ、ヒメシロチョウ、スジボソヤマキチョウの撮影はしているが、ゴマシジミは初めての挑戦。しかも、約4,600ヘクタールもある広大な草原のどこに生息しているのか分からない。中央部を東から西へ移動しながらワレモコウを探すが、群落はなく、所々に点々とあるだけ。勿論、ゴマシジミは見つからない。飛んでいるのは、ヒメシロチョウだけである。この日は、敵視する採集者も2人見ただけであった。(この場所は、採集者が団体でも押し掛けてくる。)早々に撤退し、午前11時に帰宅した。

 帰宅後、翌日曜日の天気はどうかと頻繁に予報をチェックしていると、17時の発表で松本市の翌朝に晴れマークが付いた。期待に胸を躍らせながら18時に自宅を出発。諏訪湖SAで食事をして、現地近くの駐車場に22時到着。天気は曇り時々霧雨だが、明日の朝には晴れ間があるはず。天気予報を信じて熟睡。
 17日(日)午前5時起床。天気は、雨、雨、豪雨!2時間ほど待機したが、一向に止む気配すらない。ここまで来て、涼しい所で一晩車中泊しただけのドライブで終了。そんな訳にはいかない。とりあえず生息地に移動し、傘を差しながら草地を覗くと、すぐにゴマシジミを見つけた。時々止み間があると、チラチラと飛びだす。先週よりも数が増えているようだ。ワレモコウの赤もたくさん目立つ。飛んでいるゴマシジミを追いかけると、翅表の青色が垣間見えるのだが、止まると開かない。そして、またすぐに雨、豪雨。この天気では、無理だ。先週、撮影できなかったワレモコウに止まるゴマシジミを撮って、午前9時に撤収。ゴマシジミの開翅は、来年までお預けか?

 通過時間が早かったためか、中央道上りのUターンラッシュ渋滞は、上野原IC手前3km地点から小仏トンネルまで。13時に国立到着であった。途中、夏空が広がっていたのは、甲府付近だけ。異常な気象状況に悩まされる夏である。
 今回の遠征にて、愛車の総走行距離は、157,000kmとなった。

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ゴマシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 500(撮影地:長野県松本市 2014.8.17 7:46)

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ゴマシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/125秒 ISO 400(撮影地:長野県松本市 2014.8.17 7:47)

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ゴマシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(撮影地:長野県松本市 2014.8.17 8:56)

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ゴマシジミの生息地風景(撮影地:長野県松本市 2014.8.17)


チョウとアリの関係

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 早くも11月。愛車の具合が悪いため、8日に新車が納車されるまでは、撮影に出かけられない状況であるため、今回は、過去に撮影した昆虫から「チョウとアリの関係」についてまとめたいと思う。

 アリと関係を持つ昆虫は多いが、鱗翅目においては、シジミチョウ科の幼虫がアリと密接な関係を持っている。シジミチョウ科の幼虫はアリを誘引するための多くの特別な表皮性器官を持っており、現在、全世界シジミチョウ科の約75%の種がアリと関係を持ち、化学的、音響的、視覚的信号をアリに送り、アリの行動を利用してアリと関わり、アリの世界に入り込んでいると言われている。
 シジミチョウ科の幼虫は、分泌腺から出す分泌物をアリに与え、代わりにアリは、幼虫を捕食者や寄生蜂、寄生蝿類から守るという任意的共生関係であることが多く、特定のアリとの関係を持つものは多くはない。しかしながら、このような任意的共生関係に対して、特定の種と関わらないと成長不可能な絶対的共生関係、さらには寄生関係に到った種も見られる。
 日本では、好蟻性の種として39種が上げられ、これは日本産のシジミチョウ科の約56%にあたる。多くはアリと任意的共生関係にあり、ムラサキシジミやヤマトシジミ等は、巣外において来集するクロクサアリ、クロオオアリ、トビイロケアリ等と栄養共生関係を持っているが、キマダラルリツバメ、クロシジミ、ゴマシジミ、オオゴマシジミ、そしてムモンアカシジミの5種の幼虫においては、特定のアリの種や種群と強い関係を持ち、そのアリの巣内に蟻客として迎え入れられ、巣内で餌を確保しつつ育つ絶対的関係にあると言われている。
 これらの他に、ヒメシジミ、ミヤマシジミ、アサマシジミ等も同様に特定のアリの巣中に入ることが観察されており、アリと密接な関わりを持った生活をしているものと推定されている。
 ここでは、アリの巣内に入りアリとの関係の強い種である上記5種について、過去に撮影した写真とともに掲載したい。

キマダラルリツバメ

 キマダラルリツバメ(Spindasis takanonis)は、樹上営巣性のハリブトシリアゲアリの巣中で、アリから口移し給仕を受けて育つ。メスはハリブトシリアゲアリの行列や巣に近い樹皮上等に産卵し、卵から孵った1 齢幼虫はすぐにアリの巣中に入る。人工的に、ハリブトシリアゲアリと近縁でかつ同所的に生息するテラニシシリアゲアリの巣中に幼虫を入れると幼虫は攻撃を受け、アリに食べられてしまうという。(環境省RDB:準絶滅危惧)

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クロシジミ

 クロシジミ(Niphanda fusca)のメスは、寄主であるクロオオアリの存在を確認して産卵を行なう。クロシジミのメスも寄主であるクロオオアリの存在を確認して産卵を行なう。2齢までは樹木の葉についているアブラムシやキジラミの出す液体成分を食べて育ち、3齢幼虫になるとアリに運ばれて巣中に入り、口移しで給餌を受けて育つ。本種がアリに与える分泌物には、4種の糖と7種のアミノ酸が含まれていることが判明している。(環境省RDB:絶滅危惧ⅠB類)

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ゴマシジミ

 ゴマシジミ(Maculinea teleius)は、3齢幼虫まではワレモコウを食べて育ち、4齢でシワクシケアリの巣内に入りアリの卵や幼虫を餌として食べて育つ。(環境省RDB:絶滅危惧ⅠA類)

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オオゴマシジミ

 オオゴマシジミ(Maculinea arionides)は、ゴマシジミ同様に二次的にアリの卵や幼虫を食べて育つように食性転換をした種と判断されている。シソ科のカメバヒキオコシやクロバナヒキオコシのつぼみを食べて育ち、3齢終期から4齢でシワクシケアリの巣内に入り卵や幼虫を餌として食べて育つ。(環境省RDB:準絶滅危惧)

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ムモンアカシジミ

 ムモンアカシジミ(Shirozua jonasi)のメスは、クサアリ類が活動し、かつクリオオアブラムシやオオワラジカイガラムシ等のアブラムシやカイガラムシ類が多く見られるクヌギ、コナラ、ミズナラ、クリ等に限って産卵を行なう。孵化した幼虫はアブラムシやカイガラムシの出す甘露を食べ、後にクヌギやコナラ等の芽に入る。終齢幼虫になるとクサアリ類の巣中や巣の周辺で蛹化する。(環境省RDB:記載なし)

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 アリと密接な関わりを持つこれらの種は、今日いずれも個体群密度が減っており、生息地が局所的であるため地域個体群の絶滅も危惧される種が多い。チョウとアリの詳細な生態を解明し、更には、食草と物理的生息環境をも含めた生態系全体を精査し、生態学的な研究を進めて保全対策を講じる事。更には、規制によりマニアが採集できなくする等の積極的な保護対策を講じて行かなければならない。

参考文献
寺山 守・丸山宗利,2007 日本産好蟻性動物仮目録 東京大学農学部 フィールド自然史博物館(海外学振)

相棒

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 私の頼れる相棒であるトヨタのカムリ・グラシアワゴン。9月に入ってから、エンジンルームから異音がするようになったため、遠出の予定はすべてキャンセルして、近郊の里山までがんばってもらっていたが、いよいよお別れの時が来た。11月3連休初日に「ヘイケボタル生息環境復元」の指導のために行った都内近郊にある大学との往復と8日の本日、トヨタ販売店までの片道を最後に、お別れである。
 平成9年2月に新車で購入して以来、17年と10ヶ月の間、日本各地を一緒に走ってきた。寝起きを共にし、遠くは、二戸市まで3回、兵庫まで4回、片道200kmの信州には何度行ったか分からない。負担をかけたことも多いが、故障も無く、いつも快適なドライブを提供してくれたお陰で、たくさんの珍しい昆虫や美しい自然風景に出会えてきた。「自動車」という単なる移動のための道具ではなく、私には「良き相棒」であった。心から感謝したい。
 総走行距離は、159,610km。きっと相棒にも、その長い道のりの思い出が刻まれているに違いない。販売店まで走りながら聞いたエンジン音が、どことなく悲しげで泣いているように思えてならなかった。長い間、本当にお疲れ様。

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トヨタ/カムリ・グラシアワゴン

 さて本日、新しい相棒を迎えた。今年9月にマイナーチェンジしたばかりトヨタの新型カムリである。「先進の優れた環境性能と安全性能、そして走行性能を誇るハイブリッド・プレミアムセダン」がキャッチコピーだ。
 先代カムリは、特徴のない大人しいデザインであったが、マイナーチェンジにより前後バンパーやヘッドランプ、リヤコンビランプなどのデザインが変更され、私好みのワイド&ローの重厚なフロントフェイスになった。内・外装の上質さも向上し、更に、プリクラッシュセーフティシステムやアダプティブクルーズコントロール等の安全装備が追加され、また、トヨタ・スマートセンターと通信でつながることで、「安心・安全・快適・ 便利」なカーライフを可能にするサービス「T-Connect」ナビも搭載されている。
 車体は、グラシアよりも一回り大きく、全幅に至っては1,825mmでクラウンよりも広い。また、後部座席のゆとりある広さも大きな特徴だ。しかも燃費は、公表値で23.4km/l。プリウスやホンダ・アコード(ハイブリッド)には及ばないが、グラシアが10km/lほどであったから、昆虫や風景の撮影遠征には、ハイブリッドならではの低燃費は嬉しい。
 販売店から自宅まで走ってきたが、とくかく静かで乗り心地も抜群。エコ・カーではあるが、システム全体の出力は、若い頃に乗っていたトヨタのスープラ(2.0GTツイン・ターボ)に匹敵する205馬力で、一度アクセルを踏み込むと、一気に加速していく。にも関わらず、自宅までの平均燃費は、公表値を上回り何と30.1km/lであった。良い相棒に巡り合えた気がする。

 本格始動は、15日以降になる。残念ながら、今年最後の未撮影の昆虫撮影をと予定していた和歌山遠征や紅葉の風景は逃してしまったが、この相棒は、既にスタッドレスタイヤを履いているので、今後の行動範囲も広がるだろう。
 さあ、まだ見ぬ美しい風景を求める「新しい旅」の出発である。これからも安全運転で、新しい相棒と良い思い出をたくさん作っていきたい。

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トヨタ/カムリ(Gパッケージ/オプション装着車)

小田代ヶ原へ

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 新しい相棒「カムリ」の初出動。信州の美ヶ原と奥日光の小田代ヶ原のどちらにしようか悩んだ末、2010年に1回、2011年に2回訪れてはいるものの、未だに撮影できていない霧氷を求めて、久しぶりにCanon EOS 5D Mark2 を携えて小田代ヶ原に向かった。
 前日の深夜に自宅を出発し、赤沼駐車場に午前3時着。4時に4km先の小田代ヶ原に向けて歩き出し、5時に到着。上空は晴れて星が見えるものの、横殴りの小雪。日の出時刻になっても太陽は顔を出さず、相変わらず強風と雪。殺風景な大草原を前に寒さとの戦いの末、最後に仕方なく証拠の1枚だけ撮って撤収。今回も、美しい小田代ヶ原の風景には出会えなかった。また、来年に挑戦したいと思う。
 奥日光へは、東北自動車道から「いろは坂」経由で来たので、帰りは、金精峠から沼田へ出て関越自動車道で帰ることにしたが、湯ノ湖を過ぎた辺りから積雪が多くなり、金精峠を越えると、降りしきる雪と10cmを越える積雪。関東平野は快晴でも、北部の山間部は大雪だ。ここでも、相棒は実力を発揮。11月中旬とは思えない真冬の景色の中をスタッドレスタイヤを履いた相棒と走り抜け、正午に帰宅した。

 相棒の初出動は、残念ながら単なるドライブで終わってしまったが、相棒とは仲良くなることができた。静かでパワフル。今回の平均燃費は23km/l。グラシアに比べてトランクが小さいのが難点だが、新型「カムリ」は快適そのもので実に素晴らしい車である。
 翌16日は、家族との約束で山梨県の三ツ峠に登山。家族と相棒「カムリ」との初ドライブだ。相棒は、家族にも快く受け入れられ、神々しい富士の姿とともに忘れられぬ思い出として記憶の1ページに刻まれたことだろう。(登山途中に無数の「シモバシラ」を見つけ、これにも感動!)

 次週末の計画を練りながら、美ヶ原の情報を見ると、15日の朝は霧氷が付いたとの事。何ということだろう!小田代ヶ原ではなく美ヶ原にしていれば・・・さあ、今度はどこにしようか?悩むところである。

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小田代ヶ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 0.4秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.15)

富士山と日周運動

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 11月2度目の3連休は、天気が良く暖かい。昆虫撮影なら絶好のお出かけ日和なのだが、求める自然風景は、これではダメだ。なかなか思うようにはいかない。
 信州美ヶ原の霧氷撮影を予定していたが、この気象条件では霧氷は付かない。ビーナスラインが25日で冬期通行止めになるため、また1年後の挑戦だ。来年は、12月に王ヶ頭ホテルに宿泊する事も考えよう。しかし、泊っても運が良くなければ霧氷は撮れないから難しい・・・(22日午後10時8分頃、長野県北部で最大震度6弱の地震が起きたので、今回は行けなくて良かったかも知れない。)
 第2候補地としていた新潟(晴れた早朝の雪景色)も、暖かさで雪が溶けてしまいダメ。こちらは、まだチャンスがあるので次週以降に期待しようと思う。

 さて、どこに行こうか?このまま家でゴロゴロしている訳にもいかない。天気予報によれば、22日の夜から23日にかけて快晴。月齢は新月。となれば、今年1月に失敗した富士と星回しに再挑戦するしかない。
 22日の21時に自宅を出発し、中央道、圏央道経由で東名高速の御殿場ICで降り、現地に23時到着。快晴無風で満天の星、期待通りだ。訪れたのは前回と同じ場所だが、今回は、近くを通る車のライトがなるべく当たらない方向から狙うことにした。インターバルタイマー付きのレリーズで、30秒露光を連続で50枚、自動撮影するようにセットし、ボタンを押した後は車内で待機。外気温が1℃であるから、この機能はたいへん嬉しい。撮影後は、自宅で現像処理後に専用ソフトで50枚を比較明合成すれば完成。フィルムカメラならば、30分~60分ほどシャッターを開けたまま長時間露光すればよいが、デジタルカメラの場合は、ノイズが多くなるので、短時間露光を後で重ね合わせる方法が一般的だ。
 星を多く写したかったので、広角レンズの焦点距離を17mmと28mmにしたため、富士山が小さくなってしまい、存在感が希薄になってしまった。天体写真を専門とする方々の足元にも及ばないものだが、北極星を中心にした日周運動を風景として写すことができたので良しとしよう。機会に恵まれれば、次は「富士と流星群」を撮ってみたい。

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富士山と日周運動
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM(焦点距離 28mm)
バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1000 25カット多重(撮影地:静岡県富士宮市 2011.11.22 23:30)

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富士山と日周運動
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM(焦点距離 28mm)
バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1000 50カット多重(撮影地:静岡県富士宮市 2011.11.23 0:00)

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富士山と日周運動
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM(焦点距離 17mm)
バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1000 50カット多重(撮影地:静岡県富士宮市 2011.11.23 0:30)

紅富士(裾野)

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 前記事に掲載の「富士山と日周運動」を撮影した後は、場所を移動して大きな駐車場にて朝まで仮眠。ここまで来て、朝日に染まる紅富士を拝まずに帰るわけにはいかない。紅富士は、これまで忍野「紅富士」と山中湖「紅富士(山中湖)」において撮影しているが、今回は、初めて裾野市側から撮ることにした。北側から見る富士と違って宝永山の火口があり、荒々しい男性的な富士が望める。
 5時半に起床。外気温は0℃だが、朝日の当たる瞬間を逃すことのないように夜明け前からカメラの後ろで待機する。空が白々してくると、眼前にダイナミックな富士が現れた。西の空がピンク色に染まり出す。もうすぐ朝日が当たる・・・
 6時22分。白と黒の稜線に色が付き始め、その濃度とコントラストが刻々と変化していく。初冬の朝日は、どこまでも澄み渡った青い空を背景に、富士を紅色に染め上げ、その雄姿をより一層引き立ててくれた。ちなみに「赤富士」と「紅富士」は、どちらも富士の山肌が朝日で照らされた様子を差すが、季節によって言い換えている。「赤富士」は晩夏から初秋で、「紅富士」は冬の頃の様子を言う。
 この場所は、裾野に広がる紅葉も美しい。今回は、残念ながら時期が過ぎてしまっていたので、来年の秋に紅葉と冠雪の富士を撮ることにしよう。

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紅富士
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:静岡県裾野市 2011.11.23 6:25)

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紅富士
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:静岡県裾野市 2011.11.23 6:29)

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