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Channel: ホタルの独り言
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ジャコウアゲハ

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 ホタル講演会までの空き時間に岐阜県揖斐郡を流れる揖斐川の河川敷を散策した。何種類かのチョウが飛んでいたが、一番目立ったのは、ジャコウアゲハ(Atrophaneura alcinous)である。食草であるウマノスズクサは、河川敷や土手に多いので、必然的にジャコウアゲハも多い。過去にメスは何度も撮影したが、今回、初めてオスも撮ることができた。アゲハチョウ科で、ここまで雌雄の違いがはっきりしているのは、ジャコウアゲハだけである。

 散策を続けていると、何とホソオチョウ(Sericinus montela)が飛んでいるのを発見。昨年、埼玉県で撮影したが、岐阜県で見るとは驚きである。ホソオチョウは、中国や朝鮮半島に生息するが、人為的放蝶により日本で繁殖している外来種で、食草はジャコウアゲハと同じウマノスズクサである。

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ジャコウアゲハ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/640秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ジャコウアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/800秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ホソオチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ベッコウトンボの楽園

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 昨年は4回訪れた静岡県磐田市の桶ケ谷沼と鶴ヶ池。今回の目的は、違う種類のトンボであるが、今年はベッコウトンボが多い。ベッコウトンボは、静岡県・兵庫県・山口県と九州の一部に生息しているだけで、環境省のレッドデータブックでは「絶滅危惧I類(CR+EN)」に指定されており、また更に国内希少野生動植物種(種の保存法)にも指定されている、たいへん貴重なトンボだが、これが絶滅危惧種なのかと疑うほどの数である。嬉しい限りである。
 今年は発生時期が遅いようだ。個体のほとんどは未成熟のベッコウトンボで、池から離れた草地で飛んでいた。成熟すると黒褐色になるが、この時期も鼈甲色である。昨年は、一個体の写真しか撮らなかったので、今回は様々な個体を色々な角度から撮影した。

 ベッコウトンボを十分に撮影した後、目的のトンボと出会うことができた。つづく・・・

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ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 250(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 250(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 200(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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トラフトンボ

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 トラフトンボ(Epitheca marginata)は、挺水植物や浮葉植物が繁茂する、海沿いに近い比較敵深くて大きい池沼に生息するエゾトンボの仲間である。東京都では絶滅とされ、関東を中心に絶滅危惧Ⅰ類にランクされるほど数が減ってきている。訪れた磐田市の池でも生息数は少ない。
 エゾトンボの仲間は、全身が光沢を帯びているが(例:タカネトンボ)、トラフトンボは、名前にあるように地味な黄色と黒の虎斑模様が特徴である。ただし、複眼は成熟すると金属光沢のあるグリーンになり、エゾトンボの仲間らしい。また、トラフトンボのもう1つ大きな特徴として、メスは腹部先端に卵塊を作って、1回だけ打水してその卵塊を沈水植物に絡ませるような産卵を行うことである。
 トラフトンボは、4月下旬頃から羽化し6月上旬頃まで見られるトンボだが、羽化した成虫は近くの林縁の草地などに移動し、未熟期間を過ごす。写真は未成熟のオスで、まだ複眼は羽化して間もない感じのようだ。今度は、成熟した個体と産卵シーンに挑戦したい。

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トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 400(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 500(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

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ツマキチョウ

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 ツマキチョウ(Anthocharis scolymus)は、モンシロチョウより一回り小さく、後翅の裏は草ずり模様で、オスの前翅表の先端が橙色であることが特徴である。里山や河川敷、都市公園などで、4月中旬頃から5月中旬頃に見られる昆虫版スプリング・エフェメラルでもある。小学生3年生の春休み、里山へ昆虫採集に出掛けた時に始めて出会ったツマキチョウ。未だにその時の感動は忘れない。
 ツマキチョウは、花に止まっても数秒で飛び立つから撮影は大変である。昨年は、根負けしてしまったが、今年は、かろうじて特徴が分かる写真を撮ることができた。今度は、ツマキチョウのオスをきれいに撮りたい!

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ツマキチョウ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ツマキチョウ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ツマキチョウ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/1250秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28)

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ギンイチモンジセセリ

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 ギンイチモンジセセリ(Leptalina unicolor)は、日当りの良いススキやオギなどの草原に生息するセセリチョウ科のチョウだ。表翅は一様な黒褐色だが、裏翅に1本の銀色のスジがあるのがその名の由来。暖地では、春・夏・晩夏と年3回発生し、春型は銀色のスジが目立ち、夏型はあまり目立たない。昨今、ススキ原などの環境が減りつつある都市近郊では、だんだん見られなくなってきている。東京都ではランク外だが、全国的には準絶滅危惧種(環境省カテゴリ)である。

 岐阜、静岡、そして最後に寄った東京都調布市の多摩川河川敷。一部にススキ原があり、ギンイチモンジセセリが生息している。先週はゼロであったが、今回は4頭飛んでいた。飛び方はセセリチョウとは思えないほど弱々しい。他のセセリチョウの仲間は弾丸のようなスピードで飛ぶが、ギンイチモンジセセリは枯れたススキ原の中を地上30cmくらいの高さで、チラチラとツバメシジミのように飛ぶ。移動距離も僅かである。ブログ初登場、初撮影のギンイチモンジセセリ。蛾にも似るが、なかなか愛嬌のあるチョウだ。

 この生息地には、3枚目の写真のように、裏翅に2本の銀色のスジがある個体もいる。

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ギンイチモンジセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200(撮影地:東京都調布市 2012.4.29)

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ギンイチモンジセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都調布市 2012.4.29)

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ギンイチモンジセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 200(撮影地:東京都調布市 2012.4.29)

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アズマヒキガエル

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 ゴールデンウィーク後半の始まりだが、5月としては記録的な大雨になった憲法記念日である。あまりの雨量に予定変更を余儀なくされ、今日はoff。昨日は、午前3時起きで出勤。帰宅は22時を過ぎたため、心身ともにクタクタ。時には家でゴロゴロするのも良いだろう。今後の計画を練り直すにもよいチャンスである。

 さて、写真は、アズマヒキガエルとその卵。撮影日は以前のものでタイムリーな記事ではないが、初撮影の生物なので掲載。アズマヒキガエルは、いわゆるガマガエルと呼ばれているカエルで、ニホンヒキガエルの亜種である。ニホンヒキガエルは主として西日本に分布し、アズマヒキガエルは北海道と本州(山陰・近畿地方以東)に分布している。
 写真のアズマヒキガエルは、我が家の前で撮影したもの。JR国立駅近くの住宅地でありながら、各々の家の庭に棲みついている。特に3月上旬の産卵期は、舗装道路上を多くのカエル達が歩き回る。庭に大きな池があるお宅を目指すのだ。当然、車に轢かれるカエルも多い。無事に池にたどり着くと、クゥクゥクゥという合唱とともに、メスは紐型のゼリー状に包まれた卵を1,500~8,000個産むのである。
 卵はオタマジャクシを経て、今頃、子ガエルになる。丁度、今日のような雨の日は、各々の家の庭へ向けての子ガエルの旅立ちである。(我が家には、様々なサイズのアズマヒキガエルが棲んでいる。)

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アズマヒキガエル
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE
絞り優先AE F16 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都国分寺市 2012.3.6)

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アズマヒキガエルの卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200(撮影地:神奈川県相模原市 2012.4.21)

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キヌツヤミズクサハムシ

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 キヌツヤミズクサハムシ(Plateumaris sericea)は、ハムシ科の甲虫。湿地に生えているカヤツリグサ科のスゲの葉に、多くのキヌツヤミズクサハムシを見つけた。別名、スゲハムシとも言われる。成虫はスゲの花粉を食べ、幼虫は土中でスゲの根を食べるという湿地に生息する昆虫である。よく見ると、赤や青、緑、銅色、黒など色々な体色をしている。これは、個体変異だという。青色は、オスにしか出現しないらしい。 1cmほどの小さな虫だが、なかなかきれいである。

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キヌツヤミズクサハムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 1250(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.30)

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キヌツヤミズクサハムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.30)

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キヌツヤミズクサハムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 500(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.30)

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キヌツヤミズクサハムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 1250(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.30)

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ヒメギフチョウ

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 ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi)は、アゲハチョウ科・ウスバアゲハ亜科に分類されるチョウ。2年前に相模原市にて ギフチョウを撮影しているが、形態的には、前翅のいちばん前方外側の黄白色の斑紋がずれず、他の斑紋と曲線をなしている点や尾状突起が短く先がとがっている点がギフチョウとは異なっており、大きさも少し小さい。また、ギフチョウとヒメギフチョウの分布は明確に分かれており、この2種の分布境界線はリュードルフィアライン(ギフチョウ線)と呼ばれている。この2種は、一年に一回、春先だけに発生するスプリング・エフェメラルだが、幼虫はカンアオイやウスバサイシンの葉を食べて6月下旬にはサナギになる。そして夏・秋・冬をサナギのまま過ごすという一生である。その生態から、氷河期の頃から地球環境の変化に耐えて生き残ったと考えられており、地史的にも興味深いチョウである。

 今回は、春の舞姫とも呼ばれるヒメギフチョウを撮影するために、関東地方では唯一の生息地である群馬県渋川市赤城町にあるモロコシ山(標高1,183m)に行ってきた。
 赤城のヒメギフチョウは、地元保護団体からは「赤城姫」という愛称で呼ばれ、特にモロコシ山の山頂付近に多く生息しており、昭和61年に「群馬県指定天然記念物」に指定され保護されている。
 午前5時半に出発し、赤城キャンプ場に7時半着。8時より登山開始。当初、麓辺りを探索したが見当たらず、情報により標高差300mの山頂を目指す。山頂では北風で気温12℃前後、南斜面では風がなく、気温も20℃近くまで上がり、十数頭のヒメギフチョウが斜面を飛び、時折、スミレに止まっては吸蜜をしていた。食草のウスバサイシンは、標高800m 付近にも生えていたが、ヒメギフチョウは、より冷涼な場所を好むためか山頂付近が繁殖域となっているようである。

 当ブログでは、撮影地の詳細を公表しないのが常である。これは、学術研究を目的としない心ない採集者から昆虫たちを守るためであるが、今回は、「天然記念物」であること、広く知られていること、また、公表することで里山環境の保全とヒメギフチョウの保護になると考え場所を記載した。

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モロコシ山登山道
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F7.0 1/200秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウの生息環境
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F7.1 1/160秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ヒメギフチョウ(麓のいた1頭で左後翅が全損していた。)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F7.1 1/400秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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赤城の森と里

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 ヒメギフチョウが舞う赤城山麓。春の訪れは、東京近郊よりも一ヶ月ほど遅いようだ。満開の山桜や木々の芽吹きが朝日に輝いて美しい。
 赤城の南側を里まで下れば、5月らしい風景が広がる。草原では、ウスバアゲハがヒラヒラと花から花へと移動している。傍らの休耕田は、一面のレンゲ畑となって色を添えていた。

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イヌブナの新緑
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 250(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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イヌブナとカラマツの新緑
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F7.1 1/250秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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山桜
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F7.1 1/200秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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シダ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F2.8 1/1600秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ムラサキハナナ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.2 1/250秒 ISO 200(撮影地:群馬県桐生市 2012.5.13)

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レンゲ畑
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/2500秒 ISO 200(撮影地:群馬県桐生市 2012.5.13)

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スギタニルリシジミ(赤城)

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 今年の4/21に神奈川県相模原市で撮影したスギタニルリシジミであるが、ヒメギフチョウの撮影で訪れた赤城では、麓の沢沿いの林内や登山道で、まだ多くのスギタニルリシジミが見られた。飛んでいると水色の美しい翅表が見えるのだが、止まっても一向に翅を開かず、今回も開翅写真を撮ることが出来なかった。来春の目標の1つである。
 撮影当日、ヒメギフチョウとスギタニルリシジミの他に、ミヤマセセリが多く見られた。

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スギタニルリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/1000秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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スギタニルリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ミヤマセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:群馬県渋川市赤城町 2012.5.13)

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ウスバアゲハ(群馬)

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 赤城のヒメギフチョウを撮影した後、私のホタルの恩師である矢島稔先生(日本ホタルの会名誉会長)が園長を務める「ぐんま昆虫の森」へ立ち寄った。急ぎ足で生態園等を回り、里山を散策。温室内で群舞する八重山のチョウたちよりも自然の中のチョウを撮りたかったのだが、中途半端な時期なのだろうか、思うほど昆虫たちに出会えない。半ばがっかりしていると、ある一角の草原にだけ、ヒメギフチョウ、ギフチョウと同じ族(ウスバアゲハ亜科)である ウスバアゲハが何頭もゆったりと舞っていた。ウスバアゲハは何度も撮影し、何回もブログに掲載している(里山の蝶(春その2))が、出会うたびに撮りたくなるチョウである。それは、ウスバアゲハが美しいからに他ならないが、一度もその魅力をしっかりと表現できた写真が撮れていないという理由もある。
 その草原では、何とアサギマダラも1頭飛んでいた。アサギマダラというと、夏の高原というイメージだが、5月に群馬県の里山で出会うとは思わなかった。群馬で越冬することは考えられないから、早々と南の国から渡ってきたのだと思われる。

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ウスバアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.2 1/3200秒 ISO 200(撮影地:群馬県桐生市「ぐんま昆虫の森」 2012.5.13)

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ウスバアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.2 1/2000秒 ISO 200(撮影地:群馬県桐生市「ぐんま昆虫の森」 2012.5.13)

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アサギマダラ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F7.1 1/250秒 ISO 200(撮影地:群馬県桐生市「ぐんま昆虫の森」 2012.5.13)

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竜頭の滝

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シリーズ 新緑の日光 その1
栃木県日光の新緑風景等を4回に渡って掲載する。

 栃木県那須塩原市へあるものを撮影するために出かけたが、その前に新緑風景を撮ろうと日光に立ち寄った。
 金曜日の22時半に出発。会社の友人を拾うために川崎と西葛西を経由して日光へ向かう。途中、東北道鹿沼付近で自家用車の走行距離メーターが100,000kmを超えた。日光宇都宮道路からは前後に走る車が消え、よく走ってくれる愛車に感謝しつつ、草木も眠る丑三つ時をひた走る。まずは、竜頭の滝。トウゴクミツバツツジが咲き乱れる景観を撮りたかったのだが、奥日光の春は遅く、まだ蕾の状態。山桜は、終わりに近く、中途半端な時期のようだ。しかし、午前4時の気温は5℃。手がかじかんで痛かった。この様子では、トウゴクミツバツツジの見頃は6月上旬頃になるだろう。
 竜頭の滝遊歩道から周囲を眺めれば、朝日のシルエットになった残雪の男体山。中禅寺湖畔の山には朝日が当たり、新録を赤く染めていた。この後、光徳に行き、いろは坂を下る・・・つづく。

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夜明けの男体山
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/6秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 4:32)

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夜明けの中禅寺湖
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 4:41)

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山桜と竜頭の滝
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F4.5 0.4秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 4:54)

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竜頭の滝
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 3.2秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 4:23)

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草紙樺

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シリーズ 新緑の日光 その2

 日光の新緑等の風景を紹介するシリーズだが、誰もが撮るような日光の風景は、様々なブログ等で見ることができるから、私は、人が目を向けない景観に美を探す。草紙樺は、その1つだ。草紙樺(ソウシカンバ)は、カバノキ科カバノキ属のダケカンバの別名。森林限界付近では純林に近く、不思議な樹形が広がる。これを「美」と捉えるかどうかは、各々の感性の違いによるところだが、私は、この自然の造形美に言葉にできない魅力を感じる・・・つづく。

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カラマツとソウシカンバ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F14 0.5秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 5:36)

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光徳牧場の朝
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F14 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 5:16)

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ソウシカンバの純林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19 9:51)

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ソウシカンバ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/20秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19 9:55)

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芽吹き

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 自然の美しさは、至る所に存在する。1枚目の木々の背後は、実は調整池である。藻が繁殖して一面緑色なのだが、上空に雲が流れると、その部分だけが青色に見えた。その不思議さと美しさに魅かれ、撮ってみた。もし、手前の山桜が満開ならば、この絵はアートになっただろう。(もう少し絞りを開ければ良かった。)2枚目は、カラマツの芽吹き。霧氷や新緑、黄葉も美しいが、芽吹いたばかりのライトグリーンが優しい。3枚目は、広大な風景から目の前の木に視線を移した時、逆光に輝く新芽が美しかった。ホタルの光にも似た黄緑色の芽吹きに、撮らねばならないという衝動に駆られた。

 掲載した写真の撮影地は、日光市ではなく那須塩原市であるが、「日光国立公園」内であるため、本シリーズにおいて掲載した・・・最終回、「新緑の日光」につづく。

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芽吹き
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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芽吹き
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.2 1/500秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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芽吹き
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.2 1/500秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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新緑の日光

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 奥日光は早春の装いであったが、いろは坂は新緑の季節。昨年11月の半月山からに掲載した「いろは坂の紅葉」と同じ場所での撮影。紅葉の美しい場所は、新緑も美しい。2つの滝が絵を引き締めてくれた。その場所から、いろは坂を少し下れば、ツツジの濃いピンク色が新録にアクセントを加え、様々な色彩が油絵のようであった。
 こうして写真で見てみると、GW中に撮った奥多摩の新緑の谷も日光に負けずに美しいと思う。すばらしい自然は、東京にもあるという証拠である。

 この後、那須塩原市の高層湿原において、今回の旅の一番の目的であるものを撮影する。

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新緑の日光(般若の滝)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 6:16)

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新緑の日光(方等の滝)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 6:19)

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新緑の日光
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F18 1.3秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 6:25)

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フデリンドウ

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 とても美しい渓流に、これまで見た事もない素晴らしい滝があり、どうしたら撮影できるのかと林道から様子を伺っていると、 10m先で野鳥を撮影している初老の紳士から「撮影の邪魔だからどけ」と言われ、断念。気持ちは理解できるが、言葉を選ばないその態度はいかがなものか?
 悔しい気持ちを癒してくれたのは、林道脇の斜面に咲いていたフデリンドウ。フデリンドウは、リンドウ科の越年草で、花の閉じた状態が筆の穂先に似ているのが名前の由来。スカイブルーや薄紫のフデリンドウが、あちこちに咲いており、久しぶりに 5D Mark2 に 90mmマクロを付けて撮影した。
 三脚にレリーズ、モニターで拡大表示させてのピント合わせ・・・ 5D Mark2 で撮影すると、さすがフルサイズという上質な画質で、7D とは全く違う。

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フデリンドウ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.5 1/80秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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フデリンドウ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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クロサンショウウオの卵嚢

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 栃木県那須塩原市にある池では、この時期クロサンショウウオの卵嚢をたくさん見ることができる。今回の栃木遠征は、これがメインであった。
 多くのサンショウウオは透明な卵嚢だが、クロサンショウウオの卵嚢は、写真のように白色不透明でアケビの果実のような形をしており、1つの大きさが握りこぶし程もある。生まれた後、水分を吸って大きくなるのだが、その大きさに驚く。1頭のメスは1対の卵嚢を産み、1つには20-80個の卵が入っている。山形県鶴岡市の気比神社では、クロサンショウウオの卵をカイコの繭に見立ててまつるという。この場所は、何千という卵嚢があり、クロサンショウウオの大規模な繁殖場所であるが、環境破壊による生息場所や産卵場所の減少により全国的に生息数は激減している。撮影したような場所がいつまでも残るよう、我々は環境保全のために努力しなければならない。と同時に、採集者や乱獲者からも守らねばならない。
 今回、残念ながら成体の写真は撮れなかったが、かつてクロサンショウウオの幼生は収めている。

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クロサンショウウオの卵嚢
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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クロサンショウウオの卵嚢
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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クロサンショウウオの卵嚢
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/40秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県那須塩原市 2012.5.19)

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フジキオビ

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 フジキオビ(Schistomitra funeralis)は、アゲハモドキガ科の蛾である。 昼間活動し花で吸蜜、地面で吸水もする。ウスバアゲハのようにヒラヒラと飛び、一見、チョウのようにも見える。本州の関東地方以西、四国、九州に分布するが、生息地は極めて局所的で、多くの地域で絶滅危惧種としてリストアップされている。

 山梨県甲州市の沢沿いの林道を4km程歩いたところで2頭撮影。蛾は、基本的に好きではないのだが、蝶のように綺麗で、尚且つ珍しい種であるので掲載した。

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フジキオビ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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フジキオビ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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フジキオビ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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フジキオビ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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カラスアゲハ(吸水)

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 5/12に訪れた渓流沿いに咲くウツギの木に、再度一週間後も行ってみた。ウツギの花は、ほとんどが散ってしまっていたが、残っている花には、今回も相変わらずアオバセセリとトラフシジミが吸蜜に訪れていた。アオバセセリは、今回は日陰でノンストロボで撮影。また違った青さが美しい。トラフシジミは、前回と同様に開翅をしてくれたが、時期的にかなり翅が傷んでいた。チョウの種類が増えないので、次にトンボを撮るために多摩川水系の中流域に移動。
 そこでは、河川敷の砂場で春型のカラスアゲハ、オス2頭が吸水をしていた。昨年は、ウツギの花で吸蜜する カラスアゲハを撮影しているが、吸水シーンは初めての撮影。黒地に輝くラメのような翅表が美しい。

 カラスアゲハを撮影した一週間後、別の場所で更に美しいチョウに出会うことができた。

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アオバセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2012.5.20)

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アオバセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2012.5.20)

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トラフシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 250(撮影地:東京都あきる野市 2012.5.20)

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カラスアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F4.0 1/1250秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2012.5.20)

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カラスアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都あきる野市 2012.5.20)

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ミヤマカラスアゲハ(春型)

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 フジキオビという珍しい蛾を撮影した山梨県甲州市の渓流。訪れた本来の目的は、ミヤマカラスアゲハの春型を撮影することである。ミヤマカラスアゲハの夏型は撮影しているが、夏型よりも美しい春型を是非見てみたかった。

 林道入口に車を止め、徒歩で林道を進む。5月下旬なのにコツバメが多い。翅が傷んでいる個体ばかりだが、元気一杯に飛んでいた。スギタニルリシジミもいる・・・2種ともスプリング・エフェメラルだ。ミヤマカラスアゲハの時期ではないのだろうか。全然、姿を見ない。林道を4km歩いた所で、ようやく1頭のミヤマカラスアゲハの春型が飛んできた。湧水が浸み出た所に降りて吸水するも、すぐに飛び立ってしまい、写真に撮ることはできなかった。ここで仕方なく断念し、来た道を戻る。結局、8km歩いて1頭見ただけであった。

 時期が早かったかと諦め、車を発進させる。ふと車窓から谷底を眺めると、ミヤマカラスアゲハが飛んでいた。車から降りて確認すると、5~6数頭がヒラヒラと飛んでいるではないか。しかし、そこは10mはあるだろう谷の底。降りる道を探すが見当たらない。でも、最大のチャンスだ。意を決して急斜面を下りる。幸い、無事に降りることができた。
 渓流の川岸にある小さな砂地。そこにミヤマカラスアゲハの春型が止まって吸水していた。こうして吸水するのは、すべてオスである。当初5~6数頭いたが、崖を下る間に数が減ってしまい2頭だけ。しかし、何と美しいチョウなのだろうか。特に、大きく広げた翅表に日光が当たった時の煌めきは、日本に生息するチョウの中でも屈指の美しさであると思う。もう1~2週間もすれば、ミヤマカラスアゲハの春型が何頭も集まる集団吸水の様子も見られるかもしれない。天候が良ければ、その頃にもう1回、チャレンジしたい。

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ミヤマカラスアゲハが飛ぶ渓流
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F29 0.6秒 ISO 200(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640 +1EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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ミヤマカラスアゲハ(春型)とオナガアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640 +1EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

IMG_2522.jpg

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600 +1EV(撮影地:山梨県甲州市 2012.5.27)

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