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Channel: ホタルの独り言
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熊蜂の飛行

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 クマバチ(熊蜂 Xylocopa appendiculata circumvolans)は、ミツバチ科クマバチ属に属するハナバチだ。ずんぐりした体形で、体と翅が黒いが、胸部の毛は黄色いのでよく目立つ。クマバチというと、怖いイメージがあるが、これは誤解である。メスは、巣に近づいたり脅かしたりすると刺してくるが、オスは至って温厚な性格だ。「ブーン」という羽音に恐怖を覚えるが、針を持っていないので刺すことはない。気を付けなければならないのは、スズメバチだ。スズメバチをクマンバチと呼ぶことがあり、アレルギー体質の方などは、スズメバチに2回刺されたら、アナフィラキシーショックで死に至る場合もあるらしい。クマバチとクマンバチは別で、クマバチはそれほど恐れる必要はない。
 写真は、メスを待つために縄張り内の低空をホバリングしているところだ。ロシアの作曲家、リムスキー・コルサコフの「熊蜂の飛行」(Flight of the Bumblebee)の曲調とは違って、実際は、のんびりとしたクマバチである。私が動くと近づいてきて、一周しては戻っていった。

IMG_2523.jpg

クマバチ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F2.8 1/2000秒 ISO 200(撮影地:東京都日の出町 2012.5.26)

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クマバチ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:千葉県いすみ市 2012.5.05)

IMG_2525.jpg

クマバチ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:千葉県いすみ市 2012.5.05)

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ホタルの季節(2012)

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 今年もホタルが舞う季節がやってきた。私には一年中ホタルの季節だが、やはり成虫が飛び交うこの季節は、最高である。すでに九州や四国、中国地方では最盛期に近く、関東では、千葉県の房総地域で飛び始めている。
 今年も、多くの方々がホタル観賞に訪れるだろう。是非とも、ホタル観賞のマナーを守って見て頂きたい、そして、ホタルを通じて自然環境の大切さに思いを馳せてほしい。

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ゲンジボタル
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / FUJICHROME Provia400F Professional

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ゲンジボタル
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / FUJICHROME Provia400F Professional

hotaru03.jpg

ゲンジボタル
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / FUJICHROME Provia400F Professional

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ゲンジボタル(勝浦2012年)

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 6月2日。午前4時半に自宅を出発。まず千葉県山武郡でアオヤンマを3時間半かけて撮影。その後、大多喜町の養老渓谷へ。ここでは、雨に降られて収穫なし。最後は、毎年、ゲンジボタルの観察と撮影をしている勝浦市へ。
千葉県勝浦市には、幾つかのゲンジボタルの生息地があり、昨年は、ゲンジボタル(勝浦2011年)で掲載した典型的な里山環境の地域で観察と撮影を行ったが、今年は、河川に水田と雑木林が隣接してはいるものの、近くに住宅地もある場所。車のライトや街灯、家の灯など、ホタルにとっては「光害」が多い地域ではあるが、それでも、およそ800mの範囲で東日本型のゲンジボタルが乱舞する。

 1カットの長時間露光撮影では、車のライトや街灯、家の灯等の影響があるため、美しい写真にならない。ここでは、 10秒ほどの露光で撮影したカットをPCソフトで重ね合わせた。

IMG_2526.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 10秒×24カット合成 ISO 250(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

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ゲンジボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 10秒×13カット合成 ISO 320(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

IMG_2528.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 10秒×18カット合成 ISO 320(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

IMG_2529.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 10秒×25カット合成 ISO 320(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

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満月とホタル

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 ホタルは発光する昆虫だ。成虫に発光は、オスとメスのコミュニケーションであるから、周囲の明かりには敏感である。車のライトや街灯は、ホタルの会話を邪魔してしまう。ホタル観賞に訪れる人々の懐中電灯も同様である。昨今、赤い色のライトならば大丈夫という方々はいるが、懐中電灯に赤いセロファンを付けても、ホタルには悪影響がある。ホタルには、暗闇は必要なのである。
 写真2枚は、満月を背景にホタルを撮影したものだが、ホタルは、満月の夜も発光しながら飛びまわることは少ない。こうして、葉につかまって静かに光っていることが多いのである。

IMG_2530.jpg

満月とホタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F2.8 3秒 ISO 200

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満月とホタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F2.8 3秒 ISO 200

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ホタルのマクロ撮影

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 ホタルの飛翔風景写真もそうだが、掲載のホタルのマクロ撮影も、以前はフィルム(リバーサル)を使って撮っていたので、結果を見るのは数日後であったが、デジタルカメラを使うようになってからは、すぐざま結果が分かるので、随分と撮影のカット数も増えた。1カット撮影するのに、色々と露出を変えて撮るので 30枚以上は撮る。フィルム代がかからないのも良い。

 掲載のホタル写真は、前半2枚は、高感度に設定して、日の入り直後の自然光のみで撮影したもの。後半3枚は、弱くストロボを発光させて撮影した。勿論、生息地では、ストロボを使用できないので(前記事参照)、生息地から離れた場所での撮影である。光の跡が流れるように写る風景写真と違って、昆虫としての「ホタル」がどのように発光しているのかを写した生態学的写真として見ていただきたい。

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ゲンジボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 4秒 ISO 1000

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ゲンジボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 0.3秒 ISO 4000

IMG_2534.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F2.8 6秒 ISO 200 ストロボ使用

IMG_2535.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F2.8 10秒 ISO 200 ストロボ使用

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ヘイケボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F2.8 8秒 ISO 200 ストロボ使用

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満月とホタル(動画)

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 先の記事「満月とホタル」と「ゲンジボタル(勝浦2012年)」に掲載した写真のフル・ハイビジョン動画版である。月を背景にした動画は見た目に近いが、風景においては、ホタルの光は写っているものの背景は真っ黒。かなり明るい場所であったが、この程度がデジタルカメラでの動画撮影の限界のようだ。

 画像をクリックすると、別窓で動画が再生されるが、Windows Media Player が必要である。

IMG_2530.jpg

満月とホタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1

IMG_1691.jpg

ゲンジボタル
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

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アオヤンマ(オス)

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 私の憧れであり幻であったアオヤンマ。昨年、訪れた千葉県の池に行ったみた。そこは安定した生息地で、多くのアオヤンマが飛びかっていた。昨年は、アオヤンマに掲載したように、メスが中心であったので、今年はオスの写真撮影が目的である。
 午前7時、池に到着。まだ早いのか、何も飛んでいない。8時になる頃、ようやくアオヤンマが姿を見せ始める。アシの間を縫うように飛んでは、消えてしまう。時折、上空高く舞いあがり、池に隣接する林へと行ってしまい、なかなか写真に撮れない。2時間が経過する頃、アオヤンマの行動パターンが解ってきた。3m先の茂みに降りて草に止まった所を撮影。3時間を越えた頃、偶然、弱ったアオヤンマのオスが近くの茂みに止まり撮ることもできた。途中、メスが産卵する光景も収めることができた。メスは、産卵に集中すると、ちょっとやそっとでは逃げないことも分かった。メスは、全身が緑色で、黒のストライプが目立つが、オスは腹部が水色で、より美しい。(そのほか、メスは脚の基部が赤く、翅も薄茶色である。)
 アオヤンマは、ヨシやガマなどの抽水植物が繁茂して、腐葉土などの堆積物が多い池沼や湿地に生息する。東京や千葉県では絶滅危惧ⅠB類にランクされ、アオヤンマが生息する環境は、激減の一途をたどっているので、現存する生息地は、何とか保全しなければならない。

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アオヤンマ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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アオヤンマのメス(産卵)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 400(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 320(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/200秒 ISO 320(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.5 1/250秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)

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ヒメボタルの飛翔動画

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 午前5時に車で自宅を出発して会社に出勤。20時半に業務終了後、そのまま秩父のヒメボタル生息地へと向かった。 22時半に現地に到着。辺りを見渡すとチラホラとヒメボタルが飛んでいる。一昨年は乱舞を見て感動したが、昨年はタイミングが合わず数頭程度の飛翔。さて今年はどうであろうか?

 曜日が変わって土曜日の午前0時。それは見事なヒメボタルの乱舞。23時から降り始めた雨は、時折土砂降りとなるが、どんどんと発光するヒメボタルの数は増えた。観察をしながらの写真撮影。午前1時。16GBのコンパクトフラッシュカードが一杯になってしまった。

 午前3時半に帰宅。仮眠をとって、午前中は、ある大学へホタルの指導に。午後から撮影した560枚の写真をチェックしたため、写真の掲載は後日にし、今回はまず、Canon EOS 5D Mark2 で撮影したヒメボタルの飛翔動画(フル・ハイビジョン)を掲載することにする。背景は、例によって真っ暗で何も写ってはいないが、無数のヒメボタルが発光しながら飛翔する様子だけは撮れていた。画像をクリックすると、別窓で動画が再生されるが、Windows Media Player が必要である。

IMG_1691.jpg

ヒメボタルの飛翔
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

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ヒメボタル(秩父2012年)

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 秩父のヒメボタルの発生は、全国的にかなり早い。また、ヒメボタルは「森のホタル」と言われるように、原生林や竹林、雑木林、杉林等の中で飛ぶが、ここは、雑木林から出てきて草地の上を飛び回る。翅がなく飛ぶことができないメスが、草地の脇で多く見つかることから、幼虫も草地で生活していると思われ、生態学的にも貴重である。
 秩父のヒメボタルは深夜型で、22時半を過ぎる頃から光り始め、午前1時頃ピークを迎え、3時頃まで光っている。訪れた日は、夜から雨で、気温も17度まで下がった。ピークの1時頃には一時雨脚が強まることもあったが、ヒメボタルは休みなく乱舞していた。

 一昨年、撮影したヒメボタル(秩父)の写真は、30秒露光で合成なしの画像であるが、今回は、2~6秒という短い露光のものを数十枚重ね合わせた。1分~7分の露光時間に相当するが、この場所で同じ時間の露光をするとISO感度を下げても昼間のように写ってしまい、ヒメボタルの発光は消されてしまう。しかし、適正値が得られる30秒の露光では、写真的に見劣りしてしまう。多重露光で完成した写真は、若干のタイムラグのためゲンジボタル同様に不自然さがあり、生態学的には価値のないものだが、今回は、見栄えを重視した創作作品として掲載する。

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ヒメボタルの乱舞写真
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 6秒×71カット多重 ISO 1600(撮影地:埼玉県秩父市 2012.06.08 22:56)

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ヒメボタルの乱舞写真
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 3秒×103カット多重 ISO 1600(撮影地:埼玉県秩父市 2012.06.08 23:37)

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ヒメボタルの乱舞写真
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 3秒×69カット多重 ISO 1600(撮影地:埼玉県秩父市 2012.06.08 23:47)

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ヒメボタルの乱舞写真
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 2秒×62カット多重 ISO 1600(撮影地:埼玉県秩父市 2012.06.09 0:27)

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ヒメボタルの乱舞写真
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
バルブ撮影 F1.4 2秒×38カット多重 ISO 1600(撮影地:埼玉県秩父市 2012.06.09 0:33)

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ホタルの里の生き物たち

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 千葉県および東京都のホタル生息地で出会った生き物たち・・・
 まずはアマガエル。カエルになったばかりの小さな子ガエルが、畦道の葉の上で休憩中。小川では、地味なツチガエル(初撮影)の団体。このツチガエルは、地域によってはイボガエルと呼んでいるようだ。また、松尾芭蕉の句にある古池に飛び込むカエルは、このツチガエルの可能性が高いとも言われている。
 水田脇の草むらでは、お馴染みのベニシジミ。春型の紅色が鮮やかだ。続いては、ラミーカミキリ。いつもは、写真に撮ろうとすると動いてしまって難しいが、今回は大人しくモデルになってくれた。最後は、「黒地に赤2紋」タイプのナミテントウ。これら生き物たちは、里山に普通に生息している種である。

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アマガエル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 500(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

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ツチガエル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 3200(撮影地:千葉県いすみ市 2012.06.02)

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ベニシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

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ラミーカミキリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320(撮影地:千葉県勝浦市 2012.06.02)

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ナミテントウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2012.06.03)

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ホタルの里のトンボたち

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 ホタルの里の生き物たちの中から、トンボを集めて掲載した。
 サラサヤンマとモートンイトトンボは絶滅危惧ⅠA類、コサナエとヤマサナエは絶滅危惧ⅠB類、アオサナエは絶滅危惧Ⅱ類、ホソミオツネントンボは準絶滅危惧、にランクされ、いづれも東京都においては近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種となっている。ホタル同様、水辺の生き物たちの姿が消えないよう力を尽くしたい。

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サラサヤンマのヤゴ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F2.8 1/2500秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2012.05.12)

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コサナエ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.2 1/800秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2012.05.12)

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モートンイトトンボのメス(未成熟)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 320(撮影地:東京都あきる野市 2012.06.02)

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アオサナエ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2012.06.02)

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ホソミオツネントンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:東京都 2012.06.02)

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ヤマサナエ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000(撮影地:東京都 2012.06.10)

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ヤマサナエ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1250(撮影地:東京都 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ

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 今年は、平地性及び山地性のゼフィルスを1種類でも多く、そして、極めて美しい開翅姿の撮影を大きな目標としている。ゼフィルスとは、樹上性のシジミチョウの一群(ミドリシジミ亜科)の呼称である。梅雨の時期と発生が重なるため、週末写真家にとっては悔しい日々が多いが、是が非でも撮りたいチョウである。

 先日、その願いを1つ叶えることができた。里山の小川脇を探索していると、3本の大きな栗の木があった。まだ、花が咲いていないのでチョウの姿はなかったが、小川の対岸に茂る木々の上をチラチラと飛ぶ2頭の白いチョウが見えた。翅の表が青くも見える。何という種類だろうか?5分ほど待っていると、2m先の葉上に止まった。ウラゴマダラシジミである。初見、初撮影である。ウラゴマダラシジミ(Artopoetes pryeri)は、シジミチョウ科のチョウで平地性のゼフィルスの仲間である。食樹はイボタ類で、イボタ類が自生する川沿いなどで見られる。翅裏は灰白色で、縁に沿って2列の黒紋列があり、翅表は暗褐色で紫青色の大きな紋がある。しばらくすると、翅を開き、紫青色の美しい姿を見せてくれた。1分ほどで飛び立つが、また同じ場所に戻ってきては翅を開いた。

 本日、ホームページ「東京にそだつホタル」(当ブログはコンテンツの1つ)のアクセスが、490,000 に達した。開設11年目を迎え、多くの皆様にご支持いただき心より感謝申し上げたい。

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1000(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1250(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1000(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 800(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 500(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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ミズイロオナガシジミ

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 ミズイロオナガシジミ(Antigius attilia)も、シジミチョウ科のチョウで平地性のゼフィルスの仲間である。食樹はクヌギやコナラ、ミズナラ、カシワなどで新芽や葉を食べて育つ。比較的生息域の広いゼフィルスで、6月頃に雑木林を散策すると出会うことが多い。翅表は黒褐色だが、翅裏の白地に黒い帯と後翅後縁に入る小さな橙色斑が美しい。
 昨年は2回撮影し、ブログに掲載しているが、あまり綺麗に撮れなかったため、他の種との同時掲載であった。今回は、単独での掲載である。

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600(撮影地:東京都武蔵村山市 2012.06.10)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 800(撮影地:東京都武蔵村山市 2012.06.10)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:埼玉県入間市 2012.06.14)

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アカシジミ属

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 今年のゼフィルス第三弾は、アカシジミ属のアカシジミ(Japonica lutea lutea)とウラナミアカシジミ(Japonica saepestriata saepestriata)。
 梅雨の晴れ間、仕事が半日であったので、帰宅後、栗の花が咲く里山に行ってみた。東京近郊の平地性ゼフィルスは、まず、5月下旬頃に ウラゴマダラシジミが羽化し、6月に入りミズイロオナガシジミ、栗の花が咲く頃になるとアカシジミ属であるアカシジミ、ウラナミアカシジミが発生し、中旬以降になると、ミドリシジミが出現するから、丁度、今頃はアカシジミ属が見られるはずである。 16時に到着し、散策を開始すると、期待通りに栗の花には、たくさんのアカシジミが吸蜜に訪れていた。その中に、一際オレンジ色が目立つチョウがいた。ウラナミアカシジミである。どちらも下草に降りてきたところを、今回は90mmマクロでギリギリまで寄って日ノ丸構図で撮影。

 アカシジミ属の食樹はコナラ、クヌギ等だが、萌芽更新した台木のひこばえを好むから、天然林ではなく人の手が入っている里山に多く生息する。

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アカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 200(撮影地:埼玉県入間市 2012.06.14)

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アカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 200(撮影地:埼玉県入間市 2012.06.14)

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ウラナミアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 800(撮影地:埼玉県入間市 2012.06.14)

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ウラナミアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 800(撮影地:埼玉県入間市 2012.06.14)

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東京ホタル

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 東京でもホタルが舞い始めた。飼育養殖して放流したホタルではなく、まったくの自然発生のホタル(ゲンジボタル)である。発生時期は、ほぼ平年並みである。小雨混じりでがあったが、およそ20頭のオスが小川の上を行き来していた。今週末にはメスも発生して、全体の数も増えることだろう。東京では、これから場所を変えながら7月10日頃まで見ることができる。

 今回はホタルの風景ではなく、マクロ撮影のみ。勿論、ホタルのためにストロボは使用せずに高感度で、更には、200mmの望遠マクロで遠くからの撮影。ファインダーを覗きながらホタルが光った時に、その光にピントを合わせるのだが、これが結構難しい。絞りは開放なので、頭部がボケてしまった。
 昨年、同じ場所で撮影したホタルの風景写真は、こちら「ゲンジボタルの発生(2011年)~」

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ホタル(ゲンジボタル)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
バルブ撮影 F2.8 15秒 ISO 1000(撮影地:東京都あきる野市 2012.06.16)

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ホタル(ゲンジボタル)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
バルブ撮影 F2.8 10秒 ISO 1600(撮影地:東京都あきる野市 2012.06.16)

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ミズイロオナガシジミ(開翅)

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 土日が雨だとテンションが下がるが、日曜日は午後から晴れの予報。じっとはしていられない。計画通りにある谷戸へ向かう。現地に9時に到着したが、まだ雨が止まない。15分ほど待機していると、雨が止んだので長靴に履き変えて谷戸へと進む。しばらくすると、また雨。30分以上、広葉樹の下で雨宿り。ようやく止んで、散策再開。
 谷戸の一番奥で何気なく茂みを見ると、葉の上にミズイロオナガシジミが止まっていた。先日、撮影してブログに掲載したばかりだが、「ちょとまてよ。もしかしたら・・・」
 ミズイロオナガシジミは、閉じた翅を擦り合わせ、葉の上をぐるっと回る。そして、少しだけ翅を開いた。こちらの気配を感じるとパッと翅を閉じてしまう。 10分間の沈黙の末、見事に開翅。お世辞にも美しいとは言えない翅表だが、 ウラゴマダラシジミに続くゼフィルス開翅第二段に自己満足である。

 この後、埼玉県川越市へ移動。ミドリシジミを撮りたかったのだが、気温30℃、湿度100%の湿地は、気を失うほどの暑さと半狂乱になるほどの蚊との戦い。3時間粘ったが、葉上に止まる1頭を撮影しただけで退散。まだ発生初期なのだろう。ミドリシジミは、次週以降に期待しよう。

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 1000(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1250(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 1250(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 2500(撮影地:埼玉県川越市 2012.06.17)

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ムカシヤンマ

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 ムカシヤンマ(Tanypteryx pryeri)は、ヤンマと名がついているが、ヤンマ科ではなくムカシヤンマ科に分類されているトンボで、 2010年5月に撮影して掲載した「生きた化石」 ムカシトンボと同じく、形態に原始的な特性を持つ種である。(本種は「生きた化石」とは言われていない。)体長は80mmほどあり、止まり方は、翅を広げたまま張り付いた格好で止まる事が多い。木やコンクリートなどの白い部分を好んで止まるようである。
 ムカシヤンマの生態は変わっていて、幼虫(ヤゴ)は、水がしたたり落ちてゼニゴケなどが一面に茂っているような崖にトンネルを掘って棲んでいる。幼虫は水に入ることはほとんどなく、成虫になるのに約3年かかると言われている。
 日本固有種のムカシヤンマの生息分布は、全国でも極めて局所的で、東京都においては、絶滅危惧ⅠB類にランクされ数か所のみで確認されている。ゲンジボタル同様に環境の指標となる「指標昆虫」であるが、人々にも手堅され手厚く保護されるゲンジボタル以上に貴重な存在である。

 ムカシヤンマは、ムカシトンボやアオヤンマ同様に、私にとっては憧れであり幻の存在であった。昨年も探したが見ることが出来ず、今シーズンの目標の1つであったが、ようやく確実な生息場所を見つけ、2時間待機。雨が止み、気温が上がって日が差し始めた午前11時半。白い木の柵に止まったムカシヤンマを発見。今回が、初見、初撮影である。オニヤンマほどの大きさだが、動作は鈍い。飛び立つときは、バサバサという感じの羽音をたてていた。谷戸をゆっくりと飛ぶ様は、太古の森を飛ぶメガネウラを想像させるものだ。

 台風第4号が、6月19日23時現在、東海や関東甲信などを暴風域に巻き込みながら高崎市付近付近を通過中。昆虫たちは、無事だろうか?

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ムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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ムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

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アカボシゴマダラ(春型)

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 アカボシゴマダラ(Hestina assimilis)は、昆虫マニアによる人為的な中国産アカボシゴマダラの放蝶が原因で生息分布を拡大している「要注意外来生物」のチョウであるが、今では、すっかり普通種のようにどこでも目にするようになってしまった。アカボシゴマダラの大きな特徴は、後翅に並んだ赤い紋であるが、(アカボシゴマダラ参照)先日、後翅の赤い紋がない個体を見つけた。一見、南西諸島に分布するオオゴマダラに見えるほどで、飛び方もタテハチョウらしからぬヒラヒラと舞う感じだ。これは、アカボシゴマダラの春型(メス)である。他の地域では、春型でも後翅に赤い紋があるが、関東地方の春型は、白化型という翅の模様が白っぽくなった個体が現れるという。在来種であるゴマダラチョウとの自然交雑ではないといいのであるが・・・

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アカボシゴマダラ(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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アカボシゴマダラ(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1250(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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アカボシゴマダラ(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1600(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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アカボシゴマダラ(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1250(撮影地:東京都青梅市 2012.06.10)

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グンバイトンボ

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 グンバイトンボは、モノサシトンボ科のトンボで大きさ約30mm。主に丘陵地から低山地の湧水が流れ込む緩やかな清流域に生息している。大きな特徴は、オスの中・後脚の頸節が白色で軍配状に広がる特異な形をしていることであり、名前の由来にもなっている。
 グンバイトンボは、井の頭池で採集された標本が基で新種となったように、かつて、東京都の井の頭公園や石神井公園にも生息していた。しかしながら、環境の悪化とともに姿を消し、その後、多摩川水系の一ヶ所で確認されたのを最後に、東京都では絶滅してしまっている。西日本では数多く見られる地域もあるが、全国的に産地はかなり局地的で、環境省RDBの絶滅危惧Ⅱ類にリストされている。

 昨年、グンバイトンボを撮るために栃木県を三度訪れたが、見つけることができなかった。それならばと、1年待っての再挑戦。片道340kmを走り、確実な生息地である岐阜県に向かった。午前3時半に自宅を出発し、8時半到着。駐車場に車を止めて、カメラをセットしていると、すぐ側を流れる小川にカメラを持った方が・・・声をかけると、オニヤンマの羽化シーンを撮っているとの事。グンバイトンボを撮りたいと告げると、この草むらにいると指す。何と、到着後5分も経たずに目的を達成してしまった。
 小川は、東京におけるホタルの生息地と同様な物理的環境であるが、あちこちから湧水が流れ込んでいて、清列そのものである。その川岸の草むらにグンバイトンボは潜んでいた。モノサシトンボよりも少し小さく、脚の白い軍配がよく目立つ。時間が経つにつれて、何頭も飛びだしてきた。この貴重なトンボに出会えたことに感謝したい。これで、沖縄を除く日本に生息するモノサシトンボ科(モノサシトンボ属2種とグンバイトンボ属2種)すべてを写したことになる。写真は、EOS 5D Mark2 に TAMRONの90mmマクロを付けて撮影。マクロ撮影で愛用する EOS 7D と比べると、やはり高画質である。
 その後、ハッチョウトンボを撮影しながら周囲を1時間ほど散策し、10時に次の目的地である山梨県へ向けて出発した。

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グンバイトンボ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/80秒 ISO 200 -1/3EV(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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グンバイトンボ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 320(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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グンバイトンボ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F9.0 1/100秒 ISO 1000(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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グンバイトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/80秒 ISO 250(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ

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 ハッチョウトンボ(Nannophya pygmaea)は、環境省指定指標昆虫の一種で、昨年、尾瀬ヶ原にて撮影し、「ハッチョウトンボ(尾瀬)」として掲載しているが、木道から望遠マクロで撮った証拠程度ものであったから、今回、撮り直しとして岐阜県内で撮影したものを掲載する。
 私は、子供の頃にハッチョウトンボは、尾瀬のような高地の湿原に生息するトンボと勝手に思い込んでいたが、実際は、平地から丘陵地・低山地にかけての湿地や湿原、休耕田などに生息している。尾瀬ヶ原のような高地の湿原での生息は、むしろ珍しい。今回の撮影場所は、標高240mで8畳ほどしかない湿地である。ただし、環境は東京の丘陵地にある谷戸の湿地とは全く異なっており、日当たりがよく、山麓からの湧水が流れ込む極浅い水深の湿地であった。そこに十数頭のハッチョウトンボが確認できた。メスは目立った体色変化が見られないが、オスは羽化直後は黄褐色で、次第に色が濃くなり、成熟して真っ赤になるが、これら様々な段階の個体が入り混じっていた。

 ハッチョウトンボは、日本一小さなトンボである。マクロレンズで撮ると、その大きさが全く伝わらないので、我が汚い親指と一緒に撮ってみたので比較していただきたい。

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ハッチョウトンボ(オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/80秒 ISO 160(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 640(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 200(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 400(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 320(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 160(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 125(撮影地:岐阜県 2012.06.23)

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