ミスジチョウ(Neptis philyra)は、タテハチョウ科ミスジチョウ属(Neptis属)で、北海道・本州・四国・九州に分布するが、千葉県RDBでは、絶滅危惧Ⅱ類、その他10の府県のRDBで絶滅危惧Ⅰ類や絶滅危惧Ⅱ類に記載されている。
幼虫の食樹はカエデ科のイロハカエデ、ヤマモミジなどで、5月下旬から6月に発生する。日本産のミスジチョウ属のうち最も森林性が強く、渓谷沿いの落葉広葉樹林でよく見られる。メスアカミドリシジミを撮影した渓流沿いの林道にて撮影。
ミスジチョウは、初撮影の種で、当ブログのリスト「鱗翅目」で114種類目となる。
このブログにおける昆虫写真の撮影コンセプトの1つが、「チョウ、トンボなど多くの種類を撮影すること」である。従って、"今日はどこに行き、何がいて何を撮った"という日記ではなく、毎週末、撮影する種類を決めて立てたスケジュールで行動し、その成果(種名)をタイトルにして掲載している。
例えば、Aの撮影という目標で出かけて行き、Bという過去に撮影した種類に出会った時、記録として念のため撮影はするが、それが図鑑的でより美しく、または生態学的に価値がなければ掲載はしないことにしている。また、蛾等や綺麗でない昆虫は、計画そのものに加えていないから、当然のことながら、年々各月の記事数が減ってくる。撮影種数が増えれば、必然的に絶滅危惧種というなかなかお目にかかれない種類にシフトしていく訳であり、撮れなければ、記事にはならない。
そんな今日においても、今回掲載の未撮影だった「ミスジチョウ」のように、予定をしていなくとも、偶然に出会った昆虫もいる。ちなみにミスジチョウ属は、沖縄に生息する種を除けば本土に5種類生息し、今回4種類目を撮影した。となれば、残る1種(オオミスジ)を計画に入れる他はないだろう。

ミスジチョウ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 400(撮影地:東京都西多摩郡檜原村 2014.6.14)

ミスジチョウ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 500 -2 1/3EV(撮影地:東京都西多摩郡檜原村 2014.6.14)