このところ、週末は出掛けることなく、3月から9月までの目標を達成するために、予定に狂いが生じても修正が行えるよう緻密で明確な計画を立てていたので、早く昆虫写真が撮りたいと少々気持ちが先走り気味なのだが、肝心の冬でしか撮れない自然風景が完結していない。「白樺高原の霧氷」と「雪の箱根から望む富士」を撮りたいのだが、なかなか気象条件が合わず、また、土曜日の出勤や飲み会、休日の朝寝坊の心地よさを知ってしまった結果、あっという間に2月半ばになってしまった。
今月後半はホタル関係の指導や会合が多いため、奇跡でも起きなければ、昨年同様に1枚も撮らない2月で終わってしまう。それも悲しい・・・ここは、フラストレーションが溜まる前に、とりあえず出掛けておくべきだろう。さて、どこに行くか?何を撮るべきか?
快晴無風の建国記念日。連休ではないから、あまり遠くへは行きたくないし、ロケハンに終始するドライブでは逆にストレスになってしまう。本来の目標とは違った風景も、或いは定番と言われる風景でも、一期一会であり、真剣に向き合うことが大切だ。そして、何よりも行動することが必要だ・・・等と前日にあれこれ悩んだ末、静岡県裾野市の水ヶ塚から富士山を撮ることに決めた。
水ヶ塚からの富士山は、昨年11月に撮影済みで「紅富士(裾野)」という記事に掲載しているが、雪の少なさから "荒々しさ"ばかりが目立つ絵であったため、今回は、同じ場所から真冬ならではの「冠雪富士」を狙いたい。天候は良好だから裏切られることはないだろう。
当日、午前2時半起床。「暖かい布団の中で朝までゆっくりと寝ていたい・・・」心の葛藤と戦いながら午前3時に自宅を出発。中央道から圏央道、そして東名高速の御殿場ICから積雪と凍結の富士山スカイラインを進む。午前5時。雪原状態の水ヶ塚駐車場に車を止め、夜が明けるまで車内で待機。
午前6時に準備開始。気温は、マイナス12℃。風がないためか、それほど寒さは感じないが、まつ毛が一瞬にして凍った。主役の富士は、期待通り。若干見える山肌が、雪のソフトさに山の険しさを添えている。冬の朝日が、富士を山頂から染め上げて行く瞬間を冷静に見つめながら、レリーズのボタンを押し続けた。

紅富士(水ヶ塚)
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100 -2EV(撮影地:静岡県裾野市/水ヶ塚 2015.2.11 6:31)

紅富士(水ヶ塚)
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 100 -2EV(撮影地:静岡県裾野市/水ヶ塚 2015.2.11 6:34)

紅富士(水ヶ塚)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 100 CPLフィルター使用(撮影地:静岡県裾野市/水ヶ塚 2015.2.11 6:39)