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Channel: ホタルの独り言
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クロミドリシジミ

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 クロミドリシジミ(Favonius yuasai)は、ゼフィルスの1種。オスの翅表が青緑色となるFavonius属であるにも関わらず、クロミドリシジミの翅表は黒の縁取りと暗褐色のみで光沢は全くない。クヌギなどが食樹で、産地は局所的である。

 山梨県北杜市にある雑木林。3時間ほど様々な昆虫を撮影後、駐車場に戻りカメラをしまっていると、目の前を新鮮なヒオドシチョウが飛びまわりヤナギの上へ止まった。急いでカメラをセットするが、梢の高い場所から降りてこない。諦めてカメラを片づけ、駐車場脇の日陰で休憩。冷たいコーヒーを飲みながらクヌギの大木を見上げると、重なる葉の間にミドリシジミの仲間が2頭止まっているのを見つけた。種類は分からないが、何とか300mmのレンズで撮影できる距離である。再びカメラをセットし、撮影開始。16時を過ぎた頃、翅をすり合わせ始めた。じはらくすると、翅を開いた。高い場所であるから、翅表の全体を捉えることはできなかったが、その特徴が分かる写真は撮ることができた。
 帰宅後、調べてみるとクロミドリシジミのメスであることが判明。偶然の出会いであるが、初見、初撮影の1種を追加することができた。

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クロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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クロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 3200(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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クロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 1600(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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クロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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クロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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コヤマトンボ

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 コヤマトンボ(Macromia amphigena)は、初夏を代表するエゾトンボ科で黄色の縞模様を持つトンボ。同属のオオヤマトンボに似ているが、生息環境が全く異なっており、オオヤマトンボは平地の池などに生息し、コヤマトンボは、河川中流域に生息しており区別は容易である。

 何気なく河川脇の湿地を見ると、茎に止まっている黄色の縞模様のトンボが見えた。オニヤンマかと思い素通りしたが、とりあえず撮っておこうと思い、引き返してトンボに近づく。良く見れば、コヤマトンボであった。まだ、未成熟な個体でエゾトンボ科特有の輝く複眼にはなっていないが、胸部の緑がかった金属光沢が美しい。千葉県の養老渓谷や東京のあきる野市の河川で飛んでいるところは見てはいたが、写真には撮っていなかった。クロミドリシジミに続いて、またしても偶然の出会い、そしてアップで初撮影させてくれたことに感謝したい。

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コヤマトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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コヤマトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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コヤマトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 250(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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コヤマトンボ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F18 1/100秒 ISO 2000(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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クロマドボタルの変異

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 クロマドボタル(Pyrocoelia fumosa)は、ホタル科マドボタル属のホタルであるが、ゲンジボタルやヘイケボタルと違って、一生を雑木林などの陸地で生活するいわゆる陸生のホタルで、昼間活動し、夜間に発光することは珍しい。また、前胸部に2つの透き通った部分「窓」があり、マドボタル属の大きな形態的な特徴となっている。

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クロマドボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 2500(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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クロマドボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 2500(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

 山梨県北杜市長坂町渋沢には、たいへん多くのクロマドボタルが飛翔しており、観察と撮影をしていると、興味ある個体を見つけた。
クロマドボタルの特徴である窓がたいへん小さく消失しかけているのである。1個体ならば、個体変異と考えられるが、調べた10個体の内、3個体が同じように窓が無くなりかけていたのである。地域的な特性なのであろうか。

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クロマドボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/125秒 ISO 800(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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クロマドボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 800(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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マメコガネ

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 マメコガネ(Popillia japonica)鞘翅目コガネムシ科は、体長8mm-15mmほどで、小型のコガネムシである。日本全土に分布。成虫は夏から秋にかけて発生し、作物や園芸植物を食い荒らす害虫である。移入した北アメリカで大繁殖して"Japanese beetle"(ジャパニーズ・ビートル)と呼ばれて嫌われている。しかしながら、玉虫色の金属光沢を放つ綺麗な甲虫でもある。写真のように脚を上げるポーズは、威嚇のようである。

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マメコガネ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F11 1/125秒 ISO 1600(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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マメコガネ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F11 1/125秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

IMG_2672.jpg

マメコガネ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F11 1/125秒 ISO 1250(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

 希少種や接滅危惧種など珍しい昆虫を追いかけてばかりいるが、何気なく身近な草むらを覗いても、見方を変えれば写真映えする美しい昆虫がいる。コガネムシもそうだが、ハムシの仲間もなかなか綺麗だ。このアカガネサルハムシ(Acrothinium gaschkevitchii)、体長7mmほどの虫だが、玉虫色に輝いて美しい。ただ、気配を感じると葉からポロっと落ちてしまうので、写真に撮るのは苦労する。

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アカガネサルハムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F10 1/60秒 ISO 3200(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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ツノアオカメムシ

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 ツノアオカメムシ(Pentatoma japonica)半翅目カメムシ科の虫だ。私は、基本的にカメムシは好きではないのだが、このツノアオカメムシは、前胸背側角が幅広で尖っているのが特徴だが、何といってもメタリックな緑の輝きと、脚の赤褐色の対比が美しい。

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ツノアオカメムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 800(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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ツノアオカメムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 640(撮影地:山梨県北杜市 2012.07.08)

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初夏の里山の蝶

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 あちこちに出かけた時に撮影していた初夏の里山の蝶。当ブログには、数回登場している種類だが、撮影角度や個体の綺麗さ、或いは写真画質の良さからまとめて再掲載する。撮影場所は違うが、どのチョウも初夏の里山に見られるチョウだ。こうした様々なチョウが生息する環境こそ、生物多様性に富んだ生態系豊かな環境と言える。

キタテハ(Polygonia c-aureum)とテングチョウ(Libythea celtis)は、羽化して間もない新鮮な個体で美しい。
スジグロシロチョウ(Pieris melete)は、春型のたいへん小さな個体であったので撮影。
ゴイシシジミ(Taraka hamada)は、昨年、長野県で撮影したものより綺麗な個体であったので掲載。
コムラサキ(Apatura metis)は、その紫色の翅色を収めることができたので掲載。

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キタテハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600(撮影地:東京都瑞穂市 2012.06.17)

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テングチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640(撮影地:東京都瑞穂市 2012.06.17)

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スジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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ゴイシシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200(撮影地:福島県会津若松市 2012.06.30)

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コムラサキ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:福島県会津若松市 2012.06.30)

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ハヤシミドリシジミ

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 ハヤシミドリシジミ(Favonius ultramarinus ultramarinus)は、オオミドリシジミ属の山地性ゼフィルスで、食樹がカシワであるからカシワ林に生息する。和名は、チョウの研究者、林慶氏にちなむ。
 天候により計画を変更し、東京都内で唯一、ハヤシミドリシジミが生息する場所へ行ってみた。東京都では、絶滅危惧Ⅱ類にランクされている。7時からあちこちのカシワの木を見回るが何もいない。見ることができるのか不安になる。しかし、9時になると、カシワの木の回りを飛びまわるチョウを発見。近づくと、翅色が青い。しばらくすると、葉先に止まって、すぐに翅を開いた。正しく、ゼフィルス、ハヤシミドリシジミだ。これは、葉先で自分のテリトリー(縄張り)を翅を開いて主張し見張っている行動だ。他のハヤシミドリシジミが飛んでくると、それを追い払うために、いわゆる卍巴飛翔と言われる2頭が絡み合うように飛び交う様が何度も繰り返される。追い払うと、また同じカシワの葉先に止まって、すぐに翅を開いてテリトリーを見張る。今月最初に掲載した ミドリシジミ(開翅)は、朝、下草にとまっていたものが、飛び立つ前に翅を開いて体を温めている様子であったから、翅を開く前に翅裏も撮影できたが、今回は、止まるとすぐに翅を開くため、翅裏は撮影できなかった。こうしたハヤシミドリシジミの活動時刻は、主に夕方であるが、朝にも僅かな活動がある。この場所での朝の活動は、午前9時~9時半の間だけであり、天候が曇りでも関係ないようだ。
 発生時期が終盤のようで、撮影したハヤシミドリシジミの翅は、かなり擦れてボロボロであった。学名の「ウルトラマリン」には、及ばないが、それでも、ミドリシジミのエメラルドグリーンとは違ったマリンブルーの翅表が美しい初見、初撮影のゼフィルスである。

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F14 1/500秒 ISO 2500(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F13 1/400秒 ISO 1000(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

 ハヤシミドリシジミが止まるカシワの葉先までは、当然かなりの距離があるため、EF100-300mm f/4.5-5.6 USM レンズを使用したが、安いレンズのため画質が劣る。こうしたチョウやその他トンボ等の撮影には、高解像度の単焦点300mmのLレンズが欲しいところだ。

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ジョウザンミドリシジミ

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 ジョウザンミドリシジミ(Favonius taxila taxila)は、前記事のハヤシミドリシジミと同じオオミドリシジミ属の山地性ゼフィルスで、和名のジョウザン(定山)は、北海道の名勝地定山渓で最初に発見されたことにちなむ。ブナ科のミズナラやコナラ林に生息。

 今回の目的は、ゼフィルス。ジョウザンミドリシジミとアイノミドリシジミだ。2種とも山地のミズナラやコナラ林に生息し、奥多摩(絶滅危惧Ⅰ類)でも見られるというが、どこに行ったらよいのか分からず、暗中模索で勘を頼りに福島県南会津郡へ向かった。午前1時出発。片道280kmをひた走る。高速道路を降りてからの90kmは、暗い山道で、しかも濃霧。夜間の濃霧は、過去に3回経験があるが、いつもドキドキである。なんとか切り抜けて5時に到着。早速、山道を登り始める。天気は曇り。気温19℃。南会津は、栗の花が今満開だ。ジョウザンミドリシジミは、早朝から活動すると言われているが、実際は何時なのか?それより、ここにいるのか?あちこちロケハンしながら、現れるのを待った。

 6時15分。遠くのコナラの木の回りを飛ぶチョウを発見。急いで駈けよると、翅表が青い!すると、下草に止まった。そーっと近づく。閉じた翅裏からジョウザンミドリシジミと判明。遠くまで来た甲斐があった。さあ、開いてくれ・・・開いた!何と美しいマリンブルーなのだろう。周囲を見渡せば、他に2頭が下草で翅を広げてアピール。しばらくすると、近づいてきた別のオスと卍巴飛翔を始めた。かなりしつこい。 20分以上、追いかけまわしていた。
 そろそろ7時。これからが本番と思いきや雨。すぐ止むだろうと木の下で雨宿りするが、段々と本降り。ジョウザンミドリシジミもコナラの梢に避難。止みそうもない雲行きに、あえなく撤収。帰路に着いた。
 今回、ジョウザンミドリシジミの確実な生息地を見つけ、撮影もできた。まだ発生初期で、新鮮な個体ばかりだ。天候にもよるが、次週も再度訪れ、今度はアイノミドリシジミを撮りたいと思う。

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:26)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:27)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:28)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 2500(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/200秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:53)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:53)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/200秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:54)

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ウスイロオナガシジミ

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 3連休最後の「海の日」は、長野県松本市まで「ホタル観賞会」の講師として講演を行うために行ってきた。集まった子供たちに、写真をたくさん見てもらいながら、ホタルについて話したが、「百聞は一見に如かず」実際に見る方が勉強になるし、感動する。
 本日は、夕方から読売新聞東京本社において、ホタルの生態や生息環境、研究はどのように役に立つのか、ホタルを取り巻く問題点などについて、「週刊KODOMO新聞」の子供記者に取材を受けた。

 さて、掲載のウスイロオナガシジミ(Antigius butleri)は、オナガシジミ属のゼフィルスで、 ハヤシミドリシジミを撮影した山にて、カシワの葉に止まっているところを撮影。昨年、山梨県で同属のオナガシジミを撮影しているが、オナガシジミの食樹がクルミであるのに対し、ウスイロオナガシジミの食樹はミズナラやカシワ等である。かなり遠くの梢だったため、証拠程度の写真になってしまった。今度出会ったら、もう少し図鑑らしい写真を撮りたい。

 着実にゼフィルスの撮影種数を増やし、現在では12種類になった。しかし、国内には25種類生息している。そろそろ時期も終盤だ。今年は、あと4種類の撮影を目的にしているが、何種類出会えるだろうか。

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ウスイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 3200(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ウスイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/320秒 ISO 3200(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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ヒメシジミ(開翅)

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 今回も、福島県でヒメシジミを撮影した。ここでも、だいぶ翅が擦れているが、前回よりは綺麗だろうか。ヒメシジミは、かつて東京にも生息していたが、現在は絶滅している。

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ヒメシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 2500(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15)

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ヒメシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1600(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15)

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ヒメシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/200秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15)

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ヒメシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1250(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15)

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オオウラギンスジヒョウモン

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 オオウラギンスジヒョウモン(Argyronome ruslana)は、タテハチョウ科ヒョウモンチョウ族に属するチョウで、低地~山地にかけての草原・高原帯に広く生息する。
 私は、ヒョウモンチョウにはあまり縁が無く、写真を撮ることも少ないが、陣馬高原で一番目立っていたチョウを撮らないで帰るわけにはいかず、記念に3枚土産にした。

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オオウラギンスジヒョウモン
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 200(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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オオウラギンスジヒョウモン
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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オオウラギンスジヒョウモン
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 320(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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高原より

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 7月21日、土曜日。今週、梅雨明けしたにも関わらず、曇り時々小雨、最高気温21℃。一昨日の35℃から比べれば過ごしやすいが、この天気では今日を含めて今後の予定をすべて変更せざるを得ない。家から外に出ることもなく、ゴロゴロ。体を休めるには良いが、精神的にはストレスが溜まってしまいそうだ。

 写真は、先週訪れた陣馬高原と会津高原からの眺めである。この時期は、自然風景はそっちのけで昆虫ばかりに目を奪われているが、ちょっと目を向ければ、見た事もない風景が広がっている。目的が昆虫であったため装備が少なく、風景撮影用の Canon EOS 5D Mark2 ではなく、 EOS 7D での撮影。画質も気合の入れ方も中途半端で、自己満足にもほど遠い写真だが、お蔵入りさせるには惜しい風景であると思い掲載した。

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陣馬高原より
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/125秒 ISO 200(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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会津高原より
Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
絞り優先AE F11 1/50秒 ISO 800(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15)

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山野草(チダケサシ)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 250(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F11 1/160秒 ISO 1250(撮影地:東京都八王子市 2012.07.14)

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トウキョウヒメハンミョウ

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 トウキョウヒメハンミョウ(Cylindera kaleea yedoensis)は、タマムシと並んで日本で最も美しい甲虫と言われる ナミハンミョウの仲間だが、こちらは地味な暗銅色で、体長も小さく、8mm~10mmほどである。平地から低山地の林縁や都市公園、人家の庭などにも棲息しているが、私は初見、初撮影である。国内の分布はかなり局地的で、東京近郊と静岡、北九州のみで見られる。 ちなみに、学名の亜種名にある「yedoensis」は、「江戸」に由来する。また、名前に「トウキョウ」と付く昆虫は、このトウキョウヒメハンミョウ以外では、ハエとカミキリの仲間に1種類ずついるだけである。

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トウキョウヒメハンミョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F11 1/80秒 ISO 3200(撮影地:東京都大田区 2012.07.22)

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トウキョウヒメハンミョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都大田区 2012.07.22)

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トウキョウヒメハンミョウの撮影場所
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/500秒 ISO 200(撮影地:東京都大田区 2012.07.22)

 私は、フルート吹きだから音楽を聴くのも好きだ。家のステレオにはBOSEのスピーカーが付いていてご機嫌なのだが、チャイコフスキーやビートの効いたブラス・サウンドなどを音量を上げて聴けば、家族から「うるさい」と叱られるからヘッドホンで聴くことが多い。しかし、週末に写真撮影で出かける車内は、心おきなく音楽に浸れる唯一のリスニング・ルームだ。古い車だからCDは付いておらず、カセット・テープが活躍していたのだが、何と故障してしまった。直すべきか・・・
 調べてみると、「FMトランスミッター」という便利なものがあった。フラッシュメモリーに保存してある音楽をFM電波で飛ばして、カー・ステレオで聴くことができるのである。試してみれば、MP3に圧縮してあるから多少薄っぺらい音質だが、十分満足できるレベルで、カセット・テープに変わるドライブの必需品となっている。これからの時期は、「達郎サウンド」がサイコーだ。

 さて、今日も昨日に続き、曇り時々霧雨で気温21℃という最悪の天候だ。とりあえず、ある昆虫を探しに出かけてはみたものの、本命は見つからず、シャッターを切ったのは、たったの6回。往復の2時間は、どっぷりと音楽に埋もれ、天候への苛立ちを静めたのは言うまでもない。こんな日は、 DALIDA & ALAIN DELON の PAROLES PAROLES や 「ひまわり」などの映画音楽に癒される。今日の本命は、また来年に探すとして、次週末の遠征に備え、天気が良いことと目指す美しい虫たちに出会えるように祈ろうと思う。

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コオニヤンマ

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 コオニヤンマ(Sieboldius albardae)は、ヤンマ科でもオニヤンマ科でもない。同時掲載のウチワヤンマ(Sinictinogomphus clavatus)もヤンマ科ではない。コオニヤンマ属、ウチワヤンマ属という違いはあるが、どちらもサナエトンボ科のトンボである。 ウチワヤンマは過去に単独掲載しているが、コオニヤンマに関しては、過去2回掲載のどちらも証拠程度の写真であったが、今回は特徴が分かる写真を撮影できたので表題名として掲載した。
 コオニヤンマは、体長80~90mmでサナエトンボ科の中では日本最大種であるが、写真で分かるように、異様に頭部が小さいのが大きな特徴だ。どう見ても、可笑しいくらいアンバランスだ。

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コオニヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:山梨県北杜市 2012.06.23)

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ウチワヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:埼玉県川越市 2012.06.17)

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乗鞍岳と牛溜池

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 28日土曜日、午前1時に出発し再び南会津へ向かう。15日に撮影出来なかったゼフィルス、アイノミドリシジミを撮るためである。
 午前4時半到着。早速、山を登り5時からポイントで待機。天気は良好。期待に胸が躍る・・・6時、6時半、7時、活動の開始時刻を過ぎても姿が見えない。前回、撮影したジョウザンミドリシジミもいない。どうやら、訪れた時期が遅かったようである。先週の雨を恨むばかりだ。
 それならば、標高1,500mの奥日光はどうだろう。南会津から川治温泉を抜け、いろは坂を上って奥日光に10時着。ミズナラの森には、アイノミドリシジミの生息を示す案内板。あちこち探索したが、ポイントも定まらず、また活動も終了時刻を過ぎたために、しぶしぶ断念。結局、1度もシャッターを切ることなく、往復700km、14時間のドライブで終わってしまった。

 29日の日曜日は、別の目標を立てていたが、それも撮れる確証はない。このまま、やりきれない気持ちを引きずるわけにもいかない。ならば、どこかアイノミドリシジミがまだ見られる所はないだろうか?長野県の標高の高い場所・・・そうだ乗鞍高原だ!
 29日、前夜と同じく午前1時に出発。松本ICで降り、野麦街道から84号線を進み乗鞍高原に午前4時到着・・・結果から言えば、ジョウザンミドリシジミは至る所に沢山いて、十分に撮影できたが、目指すアイノミドリシジミには出会えなかった。ここも、訪れた時期が1~2週間ほど遅かったようである。残念ではあるが、これで諦めがついた。来年の楽しみとしよう。

 前置きが長くなったが、ゼフィルス探索の前に牛溜池とそこからの乗鞍岳の眺めを撮影したので掲載する。
 牛溜池は乗鞍岳を映すことで有名で、今朝も綺麗に映していたのだが、私的には、生い茂った水草が気に入らず、背後の白樺の森だけと組み合わせた。奥蓼科の御射鹿池よりはスケールが小さいが、夜明け時刻の静寂さは負けてはいない。

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夜明けの乗鞍岳
Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
絞り優先AE F9.0 0.3秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:長野県松本市 2012.06.29 4:38)

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夜明けの牛溜池
Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
絞り優先AE F11 1秒 ISO 200 -1EV(撮影地:長野県松本市 2012.06.29 4:47)

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ジョウザンミドリシジミ(乗鞍)

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 ジョウザンミドリシジミは、南会津で初撮影したが、南会津では曇天のため翅表は落ち着いた色合いに写った。今回は、乗鞍高原。天気が良く光輝くマリンブルーの翅表が撮影できた。

 乗鞍高原は何度か訪れているが、ゼフィルス探索は初めてである。勘を頼りに活動時刻前にロケハンをし、ポイントを決めて時間まで待機。
 午前7時、ジョウザンミドリシジミをミズナラの森にできたギャップ(林床まで光が差し込む隙間、空間)において確認。高原の遊歩道には、休憩場所として開けた場所が幾つもある。そうしたギャップにそれぞれ数頭のジョウザンミドリシジミが確認できた。多くは、ミズナラの梢の先端の葉に止まってテリトリーを見張っている。他のジョウザンミドリシジミは勿論だが、ハエでもハチでも近づいたものは必要に追いかけまわし、追い払うと、また同じ場所に止まる。時には下草に止まることもあり、その時が撮影のチャンスである。今回は、様々な個体を色々な角度からじっくりと撮影した。少しの角度の違いで輝きが変化する。とても美しく、また見られたことに感謝したいが、至る所にジョウザンミドリシジミが乱舞していて、最後には見飽きてしまうほどであった。

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 1000(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 500(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 650(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 800(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 800(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 500(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 650(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F13 1/320秒 ISO 1600(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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テリハリと卍巴飛翔

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 あっという間に6月、7月と過ぎ、猛暑、酷暑の8月が始まった。8月は、昆虫の種類は以外と少ない。今月の撮影目標は、チョウが2種類、トンボが2種類だけである。4種類とも昨年は撮れなかった難易度の高いものだが、何とか成功させたい。

 7月は、ゼフィルス、ミドリシジミ(開翅)で開始し、様々な種類を撮影できた。8月にもう1種類撮影する予定で、その後、今年のゼフィルスをまとめてみたいと思うが、その前に先日撮影したジョウザンミドリシジミ(乗鞍)の「テリハリと卍巴飛翔」を掲載する。
 さて、「テリハリと卍巴飛翔」の「テリハリ」或いは「テリを張る」は、「テリトリーを見張る」ことの略(チョウ好きの者が使用する略語)である。オスが見晴らしの良い木の葉の先端で、翅を開いて自分のテリトリーに侵入者がいないかどうかを見張るが、ジョウザンミドリシジミでは、ミズナラの葉先の他に下草の熊笹やススキなどの葉先においてテリハリすることも多いので、比較的容易に美しい翅表を撮影できる。
 次に「卍巴飛翔」は、テリトリーに侵入してきた同種のオスと絡み合うように飛ぶことを言う。写真はピンボケではあるが、卍巴飛翔する様子を撮影した。乗鞍高原では、狭い範囲に何頭ものジョウザンミドリシジミがテリハリを行っており、時として三つ巴の卍巴飛翔も多く見られた。卍巴飛翔の撮影は、基本的には広角あるいは魚眼レンズで、F値を絞って更にはストロボを使用して撮影すると良いのだが、この時は装備不足で、仕方なく望遠でマニュアル・フォーカスで撮影。

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テリトリーを見張るジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 1000(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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テリトリーを見張るジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 1000(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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テリトリーを見張るジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 500(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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卍巴飛翔するジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 1600(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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卍巴飛翔するジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 16000(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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卍巴飛翔するジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 1000(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ホソミモリトンボ(飛翔)

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 ホソミモリトンボ(Somatochlora arctica)は、エゾトンボ科としては、やや小型で細身だ。標高1,500mの小さな池では、水面近くをパトロールするホソミモリトンボのオスと産卵するメスを観察できた。目の前でホバリングをするが、時間が大変短く、あっという間に移動してしまう。肉眼では、しっかりと確認できるが、写真に撮るのは難しく、証拠程度のものしか撮ることができなかった。また機会を設けて、今度はホソミモリトンボの特徴がわかる写真を撮りたい。

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ホソミモリトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 1250(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ホソミモリトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/80秒 ISO 3200(撮影地:長野県松本市 2012.06.29)

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ハネビロエゾトンボ

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 ハネビロエゾトンボ(Somatochlora clavata)は、エゾトンボ科のトンボで体長約57mm~ 70mm。同属のタカネトンボが池沼性、 エゾトンボが湿地性に対して、ハネビロエゾトンボは、周囲が樹林に囲まれた非常に薄暗い細流に生息する流水性種である。ハネビロエゾトンボの色合いは、光沢感少なく黒みが強く、体型は太く短い感じであり、尾部付属器や副性器付近にも違いがある。3種の区別は難しいが、掲載の種は、撮影場所が確実な生息地でもあり、ハネビロエゾトンボと同定した。
 環境省カテゴリでは、絶滅危惧Ⅱ類(VU)にランクされ、撮影地の千葉県では絶滅危惧Ⅱ類、及び千葉県レッドデータブックにおいてA(最重要保護生物種)に指定されている。東京都では絶滅危惧Ⅰ類にランクされているが、生息の確認はない。

 午前3時半に出発し、現地に6時到着。黄昏飛翔ヤンマを観察しようと思ったが、早起き出来ずに断念。しかし、撮影は無理だったが、マルタンヤンマのメスが池のあちこちの植物に産卵する様子が見えた。
 池を通り過ぎ、その先の森へ入る。その中を流れる細い流れを覗きこむと、何やら水面上を動くものがいた。しかし、暗くて正体が分からない。目を凝らして見ていると、トンボであることは分かったが、暗いため、すぐに見失ってしまう。しばらくして上流の方を見ると、流れの上でホバリングするトンボを発見。かなり長時間、同じ位置でホバリングしている。ホバリングの様子を写真に撮ったが、距離があったため、かろうじて写っている程度のものであった。その後、近くの枝に止まったので、望遠マクロで撮影。そこから飛び立った後は、流れには戻ってこなかった。かわりに、オニヤンマが流れの上を行ったり来たりしていた。

 館山を10時に引き上げ、次に銚子方面に車を3時間走らせた。そして、ようやく念願の絶滅危惧種に出会うことができた。

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ホバリングするハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F13 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県館山市 2012.08.04)

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ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県館山市 2012.08.04)

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ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/30秒 ISO 3200(撮影地:千葉県館山市 2012.08.04)

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ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/20秒 ISO 400 -1 2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県館山市 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ

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 ネアカヨシヤンマ(Aeschnophlebia anisoptera)は、ヤンマ科アオヤンマ属のトンボ。アオヤンマ同様に寸胴で、蜘蛛を捉えて食べる。和名は、翅の付け根がオレンジ色であることと、ヨシ原に住むことに由来し、平地や丘陵地のヨシやマコモなどの生えた浅い池沼や湿地に生息しているが、環境悪化や生息環境の減少により全国的に減少しており、環境省カテゴリでは、準絶滅危惧(NT)にランクされ、関東では、準絶滅危惧もしくは絶滅危惧Ⅱ類にランクされている。東京都内にも生息し、飛翔する姿は見られるが、間近で見られるのは1年に1度、あるかないかというほどである。

 ネアカヨシヤンマは、 マルタンヤンマヤブヤンマカトリヤンマなどと同様に黄昏飛翔するヤンマで、昼間は林内の木の枝にぶら下がって休んでいる。撮影するには、生息地である池や湿地の周りの林内に入り、丹念に木の枝を見るしかない。しかし、見つからない。昨年は、東京某所に3回、埼玉県北本市に1回、埼玉県川越市に1回、静岡県磐田市に1回、千葉県館山市に3回訪れたが、影も形もなかった。今年こそはとの意気込みで、アオヤンマが多産する千葉県の池に向かう。ネアカヨシヤンマ生息の確証はないが、虫好きの勘で一か八か向かった。
 午後1時。池では、チョウトンボが群れていたが、他にギンヤンマとそれとは違うヤンマも数頭飛んでいる。池の上を飛び回っては、時折、周囲の林の中に入っていく。自分も藪をかき分け、未知なる林内に踏み込む。その途端、見の前を黒い大きなトンボがゆったりと横切り、近くの木の枝に止まった。肉眼で確認すると、まぎれもないネアカヨシヤンマである。私にとって幻のヤンマが目の前にいる。ようやく念願が叶った瞬間である。何と美しい複眼なのだろう。心臓はドキドキ。まずは1枚撮影。見ていると、アオヤンマと同じに翅と体についたクモの糸をもがいて取る行動を見せた。この後、このネアカヨシヤンマは、再び池へと飛び立っていった。
 こうなると、次はもっと近くできれいに撮りたくなる。林の中をゆっくりと探索する。すると、池の方から1頭飛び込んできて、今度は目の高さの枝に止まった。近づいても逃げようとしない。チャンスである。心おきなくネアカヨシヤンマを撮影した。この池では、マルタンヤンマやヤブヤンマは見つからず、ネアカヨシヤンマばかりであった。

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/4秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)

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