フジミドリシジミ(下草)
フジミドリシジミ(Sibataniozephyrus fujisanus)は、シジミチョウ科フジミドリシジミ属(Sibataniozephyrus属)に分類されるゼフィルスで、和名の「フジ」は、100年前ほど前に富士山の中腹で初めて発見されたことに由来する。ブナおよびイヌブナを食樹とし、山間部のブナを含む広葉樹林に生息しているが、撮影した岐阜県のRDBには準絶滅危惧種として記載されている。...
View Articleオオイチモンジ
オオイチモンジ(Limenitis populi jezoensis)は、前翅の開張幅がオスで 66mm内外、メスで 80mm内外もある大型で、翅表は黒地に白色の斑紋が帯状に並び、後翅の外縁付近には橙色の帯がある地味ながらも美しいのタテハチョウ科の仲間である。...
View Articleエゾミドリシジミ(乗鞍)
エゾミドリシジミ(Favonius jezoensis)のオスは、過去に「エゾミドリシジミ」及び「エゾミドリシジミ(福島)」として掲載し、「無念の遠征」に記事にも登場しており、福島では、翅表の色彩を撮影している。 今回、開翅写真をもっと良いアングルで美しく撮り直しをしたいと思い、ジョウザンミドリシジミが多産する乗鞍高原のミズナラの森に立ち寄ってみた。...
View Articleマルタンヤンマとヤブヤンマ
マルタンヤンマ(Anaciaeschna martini)は、トビイロヤンマ属(Anaciaeschna属)、ヤブヤンマ(Polycanthagyna...
View Article残念な遠征
7月最後の週末。午前3時に自宅を出発して、あるチョウの撮り直しのため静岡県へ。カメラバッグを背負って、三脚と1,000mm望遠レンズを肩に掛けて登山道を歩く。前日の激しい夕立ちのためか、湿度が高い。ポイントに着いた頃には、連日の熱帯夜のよる睡眠不足と噴き出る汗でクラクラ。朝日が顔を出すまで休憩である。...
View Article暑過ぎる
7月31日(金)、帰宅後すぐに出発し、途中、諏訪SAで夕食をとり、長野県の野麦峠方面に向かう。環境省RDBに絶滅危惧ⅠA類として記載され、松本市の特別天然記念物に指定されているチョウの開翅写真を撮るためである。昨年8月に三週連続で遠征し、毎回、撮影はしたものの、雨と寒さで翅を開いた写真はまともに写せていなかったのでリベンジである。...
View Articleアオイトトンボ(粉)
アオイトトンボ(Lestes sponsa)は、平地や山地の挺水植物が繁茂する池・沼・湿原の滞水などに生息し、当ブログに何度も登場する普通種であるが、その美しさから、見かければカメラを向ける種である。...
View Articleゴマシジミ(開かない!)
ゴマシジミ(Maculinea teleius)は、シジミチョウ科ゴマシジミ属(Maculinea属)のシジミチョウで、掲載のゴマシジミ本州中部亜種(Maculinea teleius kazamoto)は、環境省RDBに絶滅危惧ⅠA類(CR)として記載され、松本市においては、市の特別天然記念物に指定している。...
View Articleベニヒカゲ
ベニヒカゲは、 タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ベニヒカゲ属で、氷河期から残存する日本固有のチョウである。 ジャノメチョウの仲間は、地味で翅色が全体的に黒褐色や茶色であるものが多いが、ベニヒカゲとクモマベニヒカゲには前翅の両面と後翅表面に眼状紋を囲む黄色やオレンジ色の斑がある。メスは、翅表の眼状紋内に白点があり、また後翅裏面に白ないし黄色の帯が現れるのが大きな特徴だ。 ベニヒカゲは、...
View Articleレッドデータブックの昆虫
日本国内において絶滅が危惧される昆虫は、環境省がレッドリストを作成・公表するとともに、これに基づき、より具体的な内容が記載されたレッドデータブック(RDB)を刊行している。レッドデータブック(RDB)とは、絶滅の危機に瀕している野生生物の名前を掲載し、その危機の現状を訴え、個体や生息地などの保護・保全活動に結びつけようという目的で出版される報告書である。...
View Article晩夏のお花畑にて
天気の悪い一週間であった。極めつけは、9日水曜日に近畿に上陸した台風18号と台風17号がもたらした積乱雲が帯状に並ぶ「線状降水帯」による記録的な大雨。10日木曜日には、鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市では、たいへんな被害が出ている。被災された皆様には心よりお悔やみ申し上げたい。...
View Article谷川岳/一の倉沢
谷川岳一の倉沢、午前5時半、気温3度。うっすらと見える稜線の上には、まだ星が輝いている。次第に明るくなり、そびえ立つ岩壁に朝日が当たり始め、やがて、一の倉沢の全貌が圧倒的迫力で目前に現れる。今日は、光と影、紅葉、冠雪、青空、雲、一期一会の光景に胸が震えた。 谷川岳/一の倉沢Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZEバルブ撮影 F5.6...
View Article黄色いコスモス
コスモスは、現在観賞用に栽培されている園芸品種の基は、コスモス属の中のコスモス(Cosmos bipinnatus)とキバナコスモス(C.sulphureus)の2種で、いずれも原産地はメキシコである。日本には江戸末期に渡来。明治30年頃には「秋桜(アキザクラ)」と呼ばれるようになり、明治末期までに全国に普及していったと言われている。...
View Articleキトンボ(成熟)
群馬県谷川岳に行った帰りに「キトンボ」の生息地に寄ってみた。10月23日に訪れた時には沢山飛んでいたキトンボは、数匹まで数が減っていた。1週間前の台風の影響もあるだろうが、さすがに11月も2週目であるから、そろそろ季節も終わりなのだろう。メスは1匹も見当たらず、より一層、黄色味が増したオスだけが寂しく縄張りを巡回していた。 キトンボCanon EOS 7D / TAMRON SP...
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